子どもを持つ親御さんは、虫歯ができないようにしっかりとケアしてあげなければいけません。
しかし中には、子どもに毎日歯磨きをさせているにも関わらず、虫歯を発症させてしまったという方もいるでしょう。
今回は、子どもが虫歯になりやすい主な理由を3つほど解説しますので、ぜひご覧ください。
歯磨きが不十分だから
子どもが虫歯になりやすい理由としては、まず歯磨きが不十分なことが挙げられます。
虫歯を発症しやすい主な部分は、奥歯や歯間、歯と歯茎の間です。
こちらに関しては、特に時間をかけて磨かないと、十分に歯垢が取れません。
しかし、幼い子どもは、自分自身でそこまでしっかりと歯を磨かないことが多いため、毎日磨いていても虫歯になる可能性が高いのです。
したがって、親御さんは子ども自身に歯磨きを任せず、小学3~4年生くらいまでは、上記の虫歯を発症しやすい部分について、仕上げ磨きを行ってください。
これだけでも、かなり虫歯のリスクは軽減されます。
食事を何回にも分けて食べるから
子どもが虫歯を発症しやすい理由には、食事を何回にも分けて食べることも挙げられます。
幼児は非常に胃が小さく、一度の食事で十分な栄養素が取れるほど、たくさんものを食べることができません。
そこで親御さんは適宜、間食させ、しっかりと栄養バランスを整える必要があります。
しかし、間食は虫歯の一番の敵です。
特に、飴やガム、グミといった、食べるのに時間がかかり、なおかつ糖分が多く含まれているお菓子は、虫歯のリスクを大きく高めてしまいます。
子どもの虫歯を防ぎたいのであれば、親御さんは果物など、なるべく虫歯につながりにくいおやつを与えるようにしましょう。
両親からうつりやすいから
両親からうつりやすいことも、子どもが虫歯になりやすい理由です。
子どもの食事内容は、成長に応じて少しずつ変化していきます。
母乳や離乳食から始まり、こちらが終わると、親御さんが自身の使用するスプーン、箸などで食べ与えることになります。
しかし、両親が虫歯を発症している場合、同じスプーンや箸などを使用すると、虫歯菌がうつるかもしれません。
よって、できる限り同じものを使用するのは控えましょう。
歯が弱いから
子どもが虫歯になりやすい理由としては、歯が弱いことも挙げられます。
大人の永久歯に比べて、子どもの乳歯は歯の表面を覆うエナメル質が薄く、象牙質もやわらかいです。
そのため、虫歯菌がつくる酸によって溶けやすく、短期間で虫歯が進行しやすい傾向にあります。
また乳歯は複雑な溝や凸凹があることが多く、食べカスが溜まりやすい形をしています。
もし十分にブラッシングを行っていたとしても、奥歯などは特に構造が複雑なため、虫歯のリスクが高まりやすいです。
甘いものが好きだから
甘いものが好きなことも、子どもが虫歯を発症しやすい理由の一つです。
子どもは甘味という味覚に敏感です。
基本的に初めて食べるものには嫌悪感を示すことが多いですが、甘いものに関してはそこまで嫌がらずに食べる子どもが多いです。
そのため、多くの子どもがお菓子やジュースなどを好みます。
またこれらの甘いものに含まれる糖分は、虫歯菌の好物です。
摂取する機会が多ければ多いほど、虫歯菌は活発に動き、子どもの歯を溶かしてしまいます。
免疫力が低いから
子どもが虫歯を発症しやすい理由としては、大人よりも免疫力が低いことも挙げられます。
子どもはそこまでさまざまなウイルスや細菌などに対し、免疫を持っていません。
小さな子どもがよく風邪を引くのはそのためです。
また虫歯は虫歯菌、歯周病は歯周病菌という細菌が原因で発症する感染症の一種です。
つまり、免疫力が低い子どもは、これらの細菌に感染しやすいということです。
もちろん、口内の虫歯菌や歯周病菌の数には個人差がありますが、ブラッシングを徹底しなければ簡単に虫歯や歯周病になってしまうことは事実です。
乳歯の虫歯が多いとどうなるのか?
乳歯の虫歯が多いと、正しく噛むことができず、顎の発達に影響を及ぼすことがあります。
また虫歯になった乳歯を放置していると、永久歯に生え変わったときに歯並びが悪くなることも考えられます。
例えば虫歯によって乳歯の頭の部分が歪な形になることで、上下で噛み合わせている歯が伸びてしまい、歯並びに悪影響を与えることがあります。
さらに、乳歯の虫歯は永久歯の歯質にも影響を与えかねません。
虫歯は放置することで歯の奥深くに進行していきますが、その後歯の神経にまで達すると、神経を腐らせてしまい歯の根っこに膿が溜まります。
この膿は乳歯の根の先にある歯胚と呼ばれる、永久歯の元となる組織に影響を及ぼします。
歯胚が膿の影響を受けると、永久歯の成長が妨げられてしまい、エナメル質形成不全と呼ばれる状態になります。
エナメル質形成不全の永久歯は虫歯のリスクが高く、本来乳歯よりも虫歯になりにくいというメリットが半減します。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・子どもは虫歯になりやすい箇所の歯磨きが甘く、虫歯を発症しやすい
・子どもは胃が小さく、間食が増えるため、虫歯になりやすい
・おやつを与えるなら飴やグミ等より、虫歯のリスクを軽減できる果物の方がよい
・両親が虫歯の場合、スプーンや箸等から子どもにうつる場合もある
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!

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