小児の中には、無意識のうちに特定の行動を行っている子もいます。
こちらは大人にも言えることですが、小児の場合、このような癖が歯や顎に良くない影響を与えることもあるため、注意しなければいけません。
ここからは、小児における口周りの悪い癖とその影響について解説したいと思います。
舌癖
小児における口周りの悪い癖としては、まず舌癖が挙げられます。
こちらは、舌で歯を押したり、触ったり、歯と歯の間に舌を押し付けたりする癖のことであり、食べ物を飲み込むたびに行っているケースも見られます。
一見、何でもないような癖ですが、こちらは歯が傾き、出っ歯になることや、舌が後方に下がり、受け口になったりする原因になりかねません。
また、上下の前歯で舌を噛んだり、隙間に押し付けたりすることで、前歯が閉じない開咬の状態になることも考えられます。
ちなみに、舌癖から口呼吸が引き起こされることにより、ウイルスや細菌が入りやすくなる可能性もあります。
唇を噛む
小児における口周りの悪い癖としては、唇を噛むことも挙げられます。
こちらは、上下いずれかの唇を無意識に噛んでしまうというものであり、噛み方によっては舌癖同様に出っ歯になったり、受け口につながったりするものです。
どちらかというと、下唇を噛んでいるケースが多く、親御さんには、見かけたタイミングで適宜やめさせることをおすすめします。
硬いものを噛む
小児における口周りの悪い癖としては、硬いものを噛むということも挙げられます。
もっともよく見られるケースは、自身の爪を噛むというケースです。
爪を噛む場合、小児は前歯で爪を噛み、指を細かく前に引っ張るという行動を取りがちですが、こちらの影響で前歯が前方に引かれる時間が長くなり、出っ歯への影響が懸念されるようになります。
そのため、指しゃぶりをしていない小児でも、こちらの癖がある場合は注意が必要です。
また、爪以外でいうと、鉛筆などの表面を噛むというケースも見られます。
このような硬いものを日常的に噛むと、歯や歯茎に負担がかかり、正常は発育を妨げたり、歯並びを乱したりしてしまうおそれがあります。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・小児の舌癖は、歯が傾き、出っ歯になったり、舌が後方に下がり、受け口なったりするおそれがある
・舌癖は細菌感染などのリスクも上昇させる場合がある
・唇を噛む癖も、出っ歯や受け口のリスクが高くなる悪い癖
・爪を噛む癖がある場合、前歯が前方に引かれる時間が長くなり、出っ歯になりやすい
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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