小児の矯正治療は、歯並びの悪化を防いだり、呼吸や発音を改善したりする効果があります。
しかし、治療の方法を選ばなければ、矯正をしているということが原因で、いじめにつながってしまう可能性があります。
ここからは、小児の矯正治療といじめの関係性、おすすめの矯正方法などについて解説します。
小児の矯正治療といじめの関係性
小学生などの小児は、心の発達が未熟です。
そのため、見たものをそのまま口に出してしまうことがあります。
小児が金属を使用するワイヤー矯正などをしている場合、それを見たクラスメイトがからかい、いじめにつながる可能性は十分にあります。
また、矯正装置をつけていることにより、上手に発音ができないことについて、クラスメイトに指摘され、傷つく小児が出てくることも考えられます。
矯正治療は、以前に比べて珍しいものではなくなっていますが、このようなリスクがあることは事実です。
その他のいじめの原因について
小児の矯正治療がいじめにつながる原因としては、矯正治療を受ける時期や治療効果の個人差なども挙げられます。
小児矯正は、一般的に小児の成長期に始めることが多いです。
しかしこちらは多感な時期でもあり、矯正装置を装着することで周りの友達との会話の話題になったり、注目を浴びたりする可能性があります。
この際の友達の接し方によっては、矯正治療を受けている小児は「いじめられている」と感じるかもしれません。
また矯正治療の効果は、個々の歯の移動や矯正装置の種類などによって変わってきます。
そのため、周りの友達と治療の進み具合が異なる場合、子どもが気付く可能性があります。
このとき、治療が遅れることで周囲から「治療をさぼっている」と誤解され、からかいやいじめの対象になることが考えられます。
ちなみに、取り外しが可能なマウスピースは非常に小児矯正に向いていますが、こちらを取り外すことでさぼっていると思われる可能性はゼロではありません。
いじめを避けるために選ぶべき矯正方法
小児がいじめられるリスクを下げるためには、なるべく目立ちにくい矯正治療の方法を選択する必要があります。
具体的には、マウスピース矯正がおすすめです。
透明に近いマウスピース型の矯正装置は、従来の金属などのワイヤーとブラケットの矯正に比べると、非常に目立ちにくいです。
また、マウスピース矯正は、食事やブラッシング時など場合に応じ、小児自身で着脱することが可能です。
そのため、注目が集まりやすい場合などに適宜取り外せば、学校で矯正装置についてからかわれたり、指摘されたりすることもありません。
いじめを避けるには学校と連携するのも大切
小児が矯正治療によっていじめられるのを避けるためには、親御さんが学校と連携することも大切です。
あまり口数が多くない小児の場合、学校で起きたことを親御さんが把握しづらい傾向にあります。
そのため、もし矯正治療が原因でいじめられていたとしても、なかなかその実態がつかめません。
このような場合、親御さんは学校に矯正治療中であることを伝え、子どもたちの態度や対応を見てもらうようにしましょう。
また仲の良い友達に説明しておくことで、学校に理解者ができ、安心できるかもしれません。
とにかく、いじめを野放しにするような環境をつくってはいけないということです。
マウスピース矯正には他にもメリットがたくさん!
小児のマウスピース矯正は、目立ちにくく取り外しが可能なだけでなく、歯の移動を徐々に行うため、痛みや違和感も少ないです。
また、こちらは親御さんにとってのメリットですが、マウスピース型の矯正装置は、従来の矯正装置と比べて費用が抑えられる場合があり、予算的な負担も小さくなります。
ただし、マウスピース矯正は装着する時間が長いため、しっかりと矯正効果を得るためには、小児自身が我慢強く使用し続けなければいけません。
矯正治療に対する周囲の理解は高まっている
小児の矯正治療はいじめにつながる可能性があるという話をしました。
いじめはとてもセンシティブな問題であり、たとえ審美性の高い矯正装置であっても、絶対に大丈夫とは言い切れません。
しかし、親御さんが小さい頃と比べて、近年は矯正治療に対する理解が格段に高まっています。
例えば歯科クリニックで矯正装置の写真を見た小児の中には、「これ、〇〇ちゃんもつけている」などと言って、矯正治療を受けるのを楽しみにしている子もいるくらいです。
もちろん、すべての小児が矯正治療を心待ちにしているわけではありません。
また治療期間中に装着が面倒になったり、見た目にコンプレックスを抱いたりするケースも当然あります。
それでも、親御さんがある程度対策を取っていれば、子どものモチベーションは維持しやすくなります。
もちろん、小児のモチベーションアップは、からかいやいじめがあったとしても最後まで矯正治療を受けることにつながります。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・小児の矯正治療が原因で、いじめが発生する可能性がある
・他の矯正装置と比べて目立ちにくいマウスピース矯正を選ぶことで、いじめのリスクは軽減される
・マウスピース矯正には、痛みが少ない、費用が安いといったメリットもある
・マウスピース矯正は装着時間が長いため、小児自身が我慢強く使用し続ける必要がある
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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