毎日欠かさず歯磨きをすることによる意外な効果について

歯磨きの目的は、細菌のかまたりであるプラークを除去し、歯磨き粉に含まれる薬用成分を口内に行き渡らせ、虫歯や歯周病を予防することです。
また、毎日欠かさず歯磨きを続けることには、他にも意外な効果があります。
今回は、具体的にどのような効果があるのかについて解説したいと思います。

ストレス発散

毎日歯磨きを続ける意外な効果としては、まずストレスの発散が挙げられます。

歯磨きは、プラークを取り除くだけでなく、リラックス効果も得ることができます。
具体的には、ブラッシングによる軽運動、歯や歯肉への刺激が総合的に大脳を活性化し、気分を爽快にしてくれます。

こちらのリラックス効果が、ストレス発散につながるという仕組みです。

また、1回あたり3分以上、時間をかけて磨くことで、ストレス発散効果はさらに高まります。
お風呂に入りながら歯を磨いたり、泡立ちが控えめな歯磨き粉を使用したりすることで、歯磨きを面倒に感じる方でも、ゆっくりと時間をかけて磨きやすくなります。

インフルエンザ予防

毎日欠かさず歯磨きを続けることには、インフルエンザの予防効果もあります。

口内の細菌は、プロテアーゼやノイラミニダーゼといった酵素を作り出します。
これらは、粘膜を覆っているタンパク質を破壊し、インフルエンザウイルスが粘膜にくっつき、細胞に侵入するのを手助けします。
また、細菌が出す毒素は炎症を起こし、感染を拡大させます。

つまり、口内が汚れている場合、細菌が増殖し、結果としてインフルエンザの発症要因になってしまうということです。

一方、上記の細菌を歯磨きによって減らすことで、インフルエンザの発症もある程度抑えることができます。

がん予防

毎日欠かさず歯磨きを続けることの意外な効果には、がん予防もあります。

口内の衛生状態が悪くなると、虫歯菌が粘着性のあるプラークを作り出し、歯周病菌などさまざまな細菌が繁殖しやすい環境になります。

また、細菌感染に対し、身体は防御反応を取り、細菌を排除するために免疫が発動することによって、炎症を起こします。
こちらの細菌が居座ると炎症が治まらず、そのうち慢性的となった炎症が細胞内の遺伝子を傷つけ、がんのリスクを高くしてしまいます。

歯磨きにより、常に口内をキレイにしていれば、このような負の連鎖が起こる心配は少なくなります。

誤嚥性肺炎の予防

毎日歯磨きを欠かさずに続けることにより、誤嚥性肺炎も予防することができます。

誤嚥性肺炎は、細菌が唾液や食べ物と一緒に肺に流れ込んで生じる肺炎です。
70歳以上で肺炎と診断された方の70%以上が、誤嚥性肺炎を発症していると言われています。

病気の後遺症や体力の低下などで歯磨きが不十分になると、歯と歯茎の間などに細菌の塊であるプラークができやすくなります
すると、口内の口内状態が悪化し、嚥下障害とあわさって細菌が肺に入ってしまいます。

そこで重要になってくるのが、口内を清潔に保つケアです。
国内の高齢者福祉施設の入居者を対象に、口腔ケアの有無と肺炎の発症率を2年間追跡したところ、ケアによって発症率を半分に減らせたとの報告もあります。

リフレッシュ効果

毎日歯磨きを継続すれば、リフレッシュ効果を得ることも可能です。

歯磨きは虫歯を予防するだけでなく、自律神経に影響し、気持ちのリフレッシュにつながることがわかっています。
こちらは、デンタルケア商品の大手メーカーとして知られるライオン株式会社がリリースした研究結果です。

こちらの研究では20~40代の成人を対象に、歯磨き粉をつけずに5分間磨いた場合の自律神経と心理状態に与える影響を、ブラッシング前後で比較しています。
その結果、ブラッシング後は自律神経活動を整え、前向きな心理状態へと変化させることから、心身をリフレッシュする効果があることが判明しました。

アンチエイジング効果

アンチエイジング効果も、毎日歯磨きを続ける意外な効果の一つです。
こちらは、浴室の中で歯磨きをするときのメリットです。

浴室で身体が温まりリラックスすると、副交感神経が優位になり、その状態で口内を刺激することで、サラサラの唾液が多く分泌されるようになります。
また唾液がたくさん出ることにより、口内を洗い流す自浄作用が促進されます。
さらに、サラサラの唾液の中には、成長ホルモンの一種であるパロチンが分泌されています。

パロチンは若返りホルモンとも呼ばれるもので、若返りの効果が期待できるほか、全身の細胞の代謝が活性化し、歯や骨を強くしてくれます。

毎日歯を磨くときのポイント

毎日歯を磨くのであれば、なるべく歯ブラシはコンパクトなものを選びましょう。
歯並びは凹凸が多く、ブラシ部分が大きく厚みのある歯ブラシでは磨き残しが多くなります。

また歯を磨く際は、歯ブラシだけでなく歯間ブラシやデンタルフロスなどの補助清掃器具も使用すべきです。
歯と歯の間などのわずかな隙間の汚れは、歯ブラシだけでは落とすことができません。

ちなみに、歯磨きは毎日3回行うのが理想ですが、それが難しいのであれば就寝前に磨きましょう。
就寝中は唾液量が減少し、細菌がもっとも繁殖しやすくなるからです。

この記事のおさらい

今回の記事のポイントは以下になります。

・歯磨きによる軽運動、歯や歯肉への刺激は大脳を活性化し、気分を爽快にする効果がある

・歯磨きによって口内の細菌や酵素の発生を防ぐことで、インフルエンザ予防になる

・歯磨きで口内をキレイにしておくことで、細菌感染から起こる炎症、ガンのリスクを下げることができる

以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!

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