【和光で被せ物治療】被せ物を選ぶときの基準について

大きな虫歯治療後に装着される被せ物には、さまざまな種類があります。

歯科クリニックによって取り扱っているものは微妙に異なりますが、患者さんは多くの種類の中から、自身が好きなものを選ぶことができます。

ここからは、被せ物を選ぶときの主な基準について解説したいと思います。

審美性

「被せ物をしていると気づかれたくない」「見た目にこだわりたい」という方は、審美性の高いセラミック系の被せ物がおすすめです。

特にオールセラミックの被せ物は、色調などの再現性に優れ、自然の歯にもっとも近い見た目を再現できます。

また、審美性と耐久性をバランス良く求めるのであれば、ジルコニアセラミックやメタルボンドも選択肢に入れておきましょう。

ただし、メタルボンドは金属アレルギーのリスクがあるため、場合によっては適用できない可能性があります。

予算、耐久性

被せ物を選ぶ際の基準としては、予算も挙げられます。

「とにかく安く抑えたい」という方は、保険診療で使用される銀歯(金銀パラジウム合金)やレジンなどを選ぶと良いでしょう。

ただし、安価な被せ物は審美性が高くない上に経年劣化も早いので、とにかく安いものを選べば良いというわけではありません。

また、「ランニングコストを抑えたい」という方は、強度や耐久性に優れた長持ちする素材がおすすめです。

具体的には、ゴールドやジルコニアセラミックなどの素材です。

ゴールドは、柔らかい上に耐久性が高く、他の歯をあまり傷付けないというメリットがあります。

アレルギーの有無

先ほどメタルボンドの解説でも触れましたが、金属アレルギーがある場合、反応を起こすリスクのある金属の被せ物は選ぶべきではありません。

また、ゴールドなどアレルギーのリスクが低い貴金属でできたものもありますが、これらも100%金属アレルギーにならないというわけではないため、注意が必要です。

もっと言えば、金属アレルギーは、ある日突然発症することもあります。

そのため、現時点で症状がない方でも、金属素材の被せ物を口内に入れたことで、後日アレルギーを発症してしまうというケースがあるため、慎重に選ぶべきです。

二次虫歯のリスク

二次虫歯のリスクについても、被せ物を選ぶ際は一つの基準にするべきです。

セラミック素材は、他の素材と比べて二次虫歯のリスクが低いため、「絶対に再発させたくない」という方にはおすすめです。

セラミック素材の多くは耐久性が高く、変形しにくいという特徴を持っています。

そのため、詰め物と歯との間に隙間ができにくく、詰め物をした後でも虫歯が再発しにくいです。

とりわけセラミック素材の中でも、樹脂など他の素材が一切入っていないオールセラミックは、より劣化しにくく汚れもつきにくいため、二次虫歯のリスクが低いです。

二次虫歯を発症すると、被せ物の再治療が必要になりますし、治療や費用の負担も大きくなるため、なるべく回避できるような工夫が必要です。

どれを選べば良いかわからない場合は?

特にこだわりがなかったり、逆にこだわりが多すぎたりする場合、患者さんだけで自身に合った被せ物を選ぶのは難しくなります。

このようなケースでは、歯科クリニックの医師に相談することをおすすめします。

被せ物は一度治療すると長く使い続けるものであるため、すべてをしっかり比較して総合的に判断しなければいけません。

このとき、歯科医師の豊富な知識とアドバイスは大きな助けになります。

また患者さんの歯の状態によっては、使用できない被せ物の素材があるかもしれません。

つまりこだわりがあるものの、その条件を満たした被せ物を適用できない可能性があるということです。

こういったケースでも、事前に歯科クリニックで相談や検査を行うことが望ましいです。

多くの歯科クリニックは、患者さん一人ひとりに寄り添ったオーダーメイド治療を心掛けていて、それぞれの素材の違いなどについても詳しく教えてくれます。

被せ物が外れたらどうする?

しっかり時間をかけて被せ物を選んだとしても、治療後にトラブルが発生しないとは限りません。

もし外れた場合には、患者さん自身で元の位置に戻さないようにしましょう。

鏡を見ながら慎重に戻したとしても、微妙に位置がずれたり、歯周組織にダメージを与えたりする原因になります。

また外れた被せ物については、大切に保管して受診の際に持参します。

ティッシュなどではなく、プラスチックのケースやビニール袋などに入れて保管しておけば、持参するまでの間清潔な状態を保てます。

さらに、被せ物が外れた場合は食事にも気を遣わなければいけません。

被せ物が取れた部分で食事を摂ると、歯に負担がかかって破損などのリスクが高まります。

その上、口内には接着剤が残っているため汚れが溜まりやすくなりますし、被せ物の下は象牙質が露出しているため、知覚過敏になることも考えられます。

この記事のおさらい

今回の記事のポイントは以下になります。

・とにかく見た目にこだわりたい方は、審美性の高いセラミック系の被せ物がおすすめ

・ジルコニアセラミックやメタルボンドは審美性、耐久性のバランスが良い

・費用をなるべく抑えたい方は、保険診療の素材や耐久性が高い素材を選ぶべき

・金属性の素材はアレルギーのリスクがあるため注意が必要

以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!