オールセラミックは、すべてがセラミックでできたクラウンであり、陶器のため金属アレルギーの心配がなく、天然歯のような美しさを持っています。
また、平均8~10年と、寿命が長いのも特徴ですが、こちらの寿命をできるだけ延ばすには、どのような工夫が必要なのでしょうか?
今回はこちらの点について解説します。
セラミック治療に強い歯科クリニックを選ぶ
オールセラミックの寿命を延ばすには、まずセラミック治療に強い歯科クリニックを選ぶことが大切です。
治療部分の噛み合わせや歯の削除、天然歯と人工歯の境目の仕上げ、被せ物の作製などについては、歯科医師や歯科技工士の技術に大きく左右されます。
そのため、オールセラミックの被せ物の寿命を延ばしたいのであれば、治療前の診査や診断、被せ物の作製、実際の装着までの工程について、すべて高技術で行ってくれる歯科クリニックがおすすめです。
虫歯を再発させない
オールセラミックは、虫歯を治療した部分に装着するものですが、一度治療をしたからといって、こちらがもう二度と虫歯にならないとは限りません。
歯との接着性に優れていることから、二次虫歯が起こりにくいのがオールセラミックの強みですが、ブラッシングなどのセルフケアがおろそかであれば、再発する可能性は十分にあります。
そのため、装着後はセルフケアを徹底し、同時に歯科クリニックでのメンテナンスやプロフェッショナルケアも継続することが大切です。
ちなみに、オールセラミックの状態を正確に把握するためには、歯科クリニックでのレントゲン撮影が有効です。
噛み合わせのズレを修正する
オールセラミックのトラブルは、噛み合わせのズレによって発生する場合があり、こちらを修正せずに放置してしまった場合、寿命を著しく縮める可能性があります。
噛み合わせのズレは、加齢や歯周病が進むことで発生する場合があり、ずれた部分は余計な力がかかってしまいます。
また、余計な力がオールセラミックにかかった場合、割れたり欠けたりする原因になります。
ちなみに、噛み合わせのズレは自身では修正できないため、定期的に歯科クリニックに診てもらうようにしましょう。
就寝前のナイトガード
人間の噛む力は非常に強く、特に就寝中の無意識な歯ぎしりや食いしばりは体重の数倍もの負荷が歯に加わります。
オールセラミックは強度が高い素材ですが、金属のような粘り強さがないため、局所的な強い衝撃で割れたり欠けたりすることがあります。
歯科クリニックで自分専用のナイトガードを作製してもらい、寝る前に装着することで、セラミックにかかる過度な圧力を分散させて物理的な破損から保護できます。
硬い食べ物を噛むことを避ける
オールセラミックは硬い素材ですが、特定の1点に強い衝撃が加わるとパキッと割れてしまう脆性という性質を持っています。
そのため氷の丸かじり、硬い煎餅、骨付き肉、カニの殻、ナッツ類などをセラミックの歯で直接思い切り噛むのは非常に危険です。
特に前歯にオールセラミックを入れている場合、硬いものを前歯で噛みちぎるような動作は避け、小さく割ってから奥歯で噛むなどの工夫をしてください。
日常のちょっとした配慮で、突発的な破損リスクを大幅に減らすことができます。
日常の食いしばりの意識と改善
起きている間に無意識に上下の歯を接触させてしまう癖をTCH(歯列接触癖)と呼びます。
通常、食事の時以外は上下の歯の間にわずかな隙間があるのが正常ですが、パソコン作業やスマホ操作、ストレスを感じている時などに歯を接触させ続けてしまう人が増えています。
微弱な力であっても、長時間負荷がかかり続けると、オールセラミックの内部に目に見えない微細な亀裂が生じ、ある日突然割れる原因になります。
そのため、なるべく歯を離す意識を持ち、リラックスを心がけましょう。
適切な歯磨き粉の選択
オールセラミックの表面は非常に滑らかで傷つきにくいですが、粒子の粗い研磨剤が大量に含まれている歯磨き粉を長年使い続けると、微細な傷がつく原因になります。
表面に細かな傷がつくと、本来は付きにくいはずの着色汚れやプラークが付着しやすくなり、審美性が損なわれるだけでなく衛生面でも悪影響を及ぼします。
ケアの際は研磨剤無配合または低研磨と表記されたジェルタイプの歯磨き粉や、フッ素濃度の高いものを選ぶのが最適です。
歯周病の予防と治療
オールセラミックの予後を大きく左右するのは、実は素材そのものではなく周囲の歯茎と骨の状態です。
歯周病が進行して歯茎が下がると、セラミックの土台となっている自身の歯の根元が露出してしまいます。
この露出した部分は非常に虫歯になりやすく、さらに進行すると歯を支える骨が溶けてセラミックごと歯がグラグラになって抜歯に至るケースもあります。
毎日のプラークコントロールと歯科クリニックでのチェックで、歯周病を徹底予防することが不可欠です。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・オールセラミッククラウンの平均寿命は8~10年程度
・オールセラミックの寿命を延ばすには、セラミック治療に強い歯科クリニックを選ぶのが大切
・セルフケアやプロフェッショナルケアにより、虫歯を再発させないことも重要
・噛み合わせのズレを適宜修正することでも、オールセラミックの寿命は長くなる
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!

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