矯正治療は、専用の矯正器具を使用し、時間をかけてゆっくりと歯並びを改善していく治療です。
しかし、必ずしも思い通りの結果が得られるとは限らず、失敗に終わってしまうケースがあるのも事実です。
今回は、矯正治療の失敗における主な原因について解説したいと思います。
矯正器具の装着時間が短い
矯正治療で使用する器具は、大きく固定式と着脱式の2つに分かれます。
固定式の場合、常に固定されている状態であるため、矯正器具の装着時間については、特に気にする必要はありません。
一方、着脱式の場合は、取り外しが可能であるがゆえに、意識して装着時間を守る必要があります。
具体的には、マウスピース矯正の場合、1日20時間以上は装着しなければならず、こちらの時間を守れない方は、 矯正治療が失敗に終わる可能性が高いです。
口内ケアがうまくできていない
矯正治療中に口内ケアがうまくできていないと、必然的に虫歯のリスクが高まります。
小さい虫歯の場合は、矯正器具が付いた状態で虫歯治療を行える可能性もありますが、大きな虫歯は器具を外す必要があり、その間矯正治療は中断することになります。
また、マウスピース矯正の場合は、取り外して治療することが容易ですが、大きな虫歯ができて詰め物や被せ物を入れなければいけない場合は、マウスピースをつくり直さなければいけません。
もちろん、このように何度も中断や修正が入ることにより、当初の予定通り矯正治療を進めることができず、思うような効果が得られないことも十分考えられます。
治療後のメンテナンスを怠る
矯正器具を外した後は、歯並びを維持するために、リテーナーという装置を装着します。
こちらの期間は保定期間と呼ばれ、保定期間を終えることで、初めて矯正治療は完了します。
また、保定期間中は、きちんとリテーナーを使用することも大切ですが、数ヶ月に1回の定期検診にも必ず通わなければいけません。
治療後には、自身では気付かない間にトラブルが生じていることもあり、メンテナンスに通わなければ、後戻りなどが起こり、キレイな歯並びにならないことも考えられます。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・着脱式の矯正器具は、規定の時間装着しなければ思い通りの効果が得られない
・矯正治療中の口内ケアを怠ると、治療の中断や器具の修正が増え、良い結果につながらないことがある
・矯正器具を外した後、保定期間が終わって初めて矯正治療は完了する
・治療後のメンテナンスを怠ることも、矯正治療に失敗する原因の一つ
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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