小児矯正を受けさせようと考えるのは親御さんですが、実際に器具を装着し、矯正を行うのは子ども自身です。
そのため、子どもの協力が得られない場合、親御さんは強引に受けさせることはできません。
ここからは、小児矯正を嫌がる子どもへの対処法について解説したいと思います。
小児矯正の大切さについて説明する
子どもがなかなか小児矯正を受けようとしてくれない場合、親御さんはまず小児矯正の大切さについて、きちんと説明することが大切です。
例えば、小児矯正を受けなければ虫歯になり、痛みが出てしまうことや、子どもが苦手な歯科クリニックに何度も通院しなければいけないことなどについて、優しく説明すれば、子どもでも矯正の重要さを理解してくれるでしょう。
また、歯並びが良くないことにより、会話に影響が出ることや、大人になったとき大変な思いをすることなども、あわせて説明すべきです。
他の子も小児矯正を受けていることを伝える
子どもが小児矯正を受けたくない理由としては、歯科クリニックに通うのが嫌ということだけでなく、「恥ずかしい」ということも挙げられます。
このような子どもに対しては、「周りに矯正をしている子はどれくらいいる?」と尋ねてみましょう。
もし、友達などに小児矯正を受けている子がいるのであれば、「みんな頑張って矯正しているのだから、何も恥ずかしくないよ」と伝えることで、「矯正するのが自分だけじゃない」という意識を持たせることができます。
また、周りに小児矯正を受けている子がいない場合は、「今後矯正をする子は増えると思う」「あなたの矯正で勇気が出る子がいる」と伝えることで、気持ちを切り替えてくれる可能性があります。
親御さんも一緒に矯正治療を行う
親御さん自身も歯並びがあまり良くない場合は、子どもと一緒に矯正治療を行うことをおすすめします。
一人では怖い、恥ずかしいと感じる矯正治療であっても、お母さんやお父さんと一緒であれば受けられる子どもいます。
また、親子で歯科クリニックに通う場合は、小児矯正の実績があるところを選びましょう。
例えば、いきなり矯正治療を始めるのではなく、最初はお話などから始めてくれる歯科クリニックがおすすめです。
遊びやアクティビティと紐づける
子どもは楽しいことが大好きです。
そのため、遊びやアクティビティと矯正治療を紐づけることができれば、治療を受ける気になってくれるかもしれません。
具体的には、子ども向けの絵本やアニメーションで矯正治療について学ばせることで、楽しみながら情報を得られます。
このことから、矯正治療を受けることへの緊張感が和らぐ可能性があります。
また矯正治療中や治療後に、ご褒美を与えるという方法も有効です。
例えば“しっかり矯正用のマウスピースを装着した日は、いつもより1時間多くゲームをしても良い”などのルールをつくることで、モチベーションアップにつながります。
矯正治療のサポートを行うことを伝える
子どもが一人で矯正治療を受ける場合、疎外感を覚えてしまい、なかなか協力的にならないことが考えられます。
このとき親御さんが一緒に矯正治療を受けられないという場合は、サポートを行うことを事前に伝えましょう。
具体的には、矯正期間中の口内ケアや食事の管理などを行うことを伝え、「ママ(パパ)と一緒に頑張ろう」と声を掛ければ、疎外感は薄れることが期待できます。
また兄弟がいる場合は、その兄弟にも矯正治療を行う子どものサポートをしてもらうように説得し、家族総出で応援することが大切です。
他の矯正方法に切り替える
もっとも一般的な小児矯正の方法はワイヤー矯正ですが、こちらを子どもが嫌がる場合は別の方法に切り替えるのも有効です。
ワイヤー矯正の場合、装置を取り外すことができませんし、表側矯正であれば見た目にも大きな影響が出ます。
そのため、子どもが嫌がってしまう可能性は高いです。
このような場合、マウスピース矯正など装置を取り外せる方法への変更を検討しましょう。
ただし、矯正治療の方法を途中で変更すると、トータルの矯正期間が長引く可能性があります。
また場合によっては変更できないことも考えられるため、注意が必要です。
無理やり矯正治療を受けさせることのデメリット
嫌がる子どもに対し、無理やり矯正治療を受けさせても、子どもにやる気がなければ歯並びはキレイになりません。
例えばマウスピース矯正の場合、装着時間を守らなくなることで、なかなか効果が現れないことが考えられます。
また無理やり矯正治療を受けさせると、親御さんと歯科クリニックの両方に嫌悪感を抱くことになります。
親御さんに嫌悪感を抱けば、当然親子関係は悪くなりますし、歯科クリニックに嫌悪感を抱くことで、今後の歯科治療にも悪影響が及びます。
例えば虫歯治療が必要になった場合でも、歯科クリニックそのものが嫌いになっている場合、簡単には通院してくれません。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・子どもが小児矯正を受けてくれない場合、まずは矯正治療の大事さについて説明すべき
・他の子も小児矯正を受けていることを伝えれば、子どもの「恥ずかしい」という気持ちをなくせる可能性がある
・親御さんが一緒に矯正治療を受けるのもおすすめ
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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