小児は大人に比べて活動量が多く、特に歩き始めの1~2歳頃、8~10歳は転倒し、前歯や口内をケガするケースが増える傾向にあります。
また、近年は事故やスポーツによる外傷も珍しくありません。
今回は、小児が前歯をケガした場合の対処法や、防止する方法などについて解説します。
小児が前歯をケガした場合にまずやること
小児が前歯をケガした場面に親御さんが居合わせた場合、まずは冷静になり、歯だけではなく全身を見ることが大切です。
前歯が折れたり、口の中を切ったりしている場合、顔面に強い衝撃が加わっている可能性があるため、目や鼻、耳などにも異常がないかどうか確認します。
また、出血がある場合は、タオルやハンカチなどで出血部位を押さえ、止血を試みます。
もちろん、意識がハッキリしない場合や、出血が多量である場合には、安静にし、すぐに救急車を呼ぶ必要があります。
ケガで前歯が抜け落ちてしまった場合の対処法
小児がケガをした場合、まずは状況確認や止血を行い、次に歯の状態を確認します。
もし、前歯が抜け落ちてしまっているのであれば、そちらは水道などで洗わず、冷たい牛乳に入れて保管するのがベストです。
近くに牛乳がない場合は、ラップやビニールで覆い、乾燥を防ぐようにしましょう。
1時間以内に再殖処置を受けることができれば、その歯が使えるようになるかもしれません。
また、応急処置と歯の保管ができたら、早急に小児歯科を受診しましょう。
小児歯科の多くは、診療日であれば急な外傷にも対応しています。
小児における前歯のケガを防ぐ方法
小児における前歯のケガを防止するためには、親御さんがケガを防ぐための指導を行う必要があります。
例えば、以下のようなことは、日頃から小児に伝えておきましょう。
・転んでもすぐ手をつけるように、ポケットに手を突っ込まない
・自転車のスピードを出さない(雨の日は乗らない)
・意識して口を閉じる
・友達とぶつかるスポーツをするときには、マウスピースを装着する
・滑りやすい靴を履かない など
特に、普段から口が開いている小児はケガのリスクが高くなるため、注意が必要です。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・小児が前歯をケガした場面に親御さんが居合わせた場合、歯だけではなく全身を見ることが大切
・小児の前歯が抜け落ちてしまった場合、冷たい牛乳に入れて保管すべき
・牛乳がない場合はラップやビニールに入れて乾燥を防ぐ
・小児における前歯のケガを防止するには、日頃の親御さんの指導が必要不可欠
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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