【小児歯科】小児に食事をよく噛ませる方法について

小児に食事を与える際、親御さんはよく噛ませることを意識しなければいけません。

しっかりと咀嚼することは、顎の発達や唾液の分泌、食べすぎ防止やリラックス効果など、さまざまなメリットにつながります。

ここからは、小児歯科が食事をよく噛ませる方法について解説したいと思います。

調理法を工夫する

小児歯科が教える食事をよく噛ませる方法としては、まず調理法を工夫することが挙げられます。

親御さんが食事の調理法を工夫することにより、小児には噛む習慣がつき、前述のようなメリットを得ることができます。

具体的には、以下のような工夫です。

・食材を少し大きめに切る
・野菜は線維に沿って切る
・生食でも問題ない食材(野菜など)は火を通しすぎない など

もちろん、あまりにも食べにくいと、そもそも食べてもらえない可能性があるため、味や食べやすさも考慮しなければいけません。

硬めの食材を食べ与える

小児歯科の観点から、食事をよく噛ませるためには、硬めの食材を食べ与えることも重要です。

例えば、以下のような食べ物は、しっかり噛まないと飲み込むことができないため、小児に噛むことを覚えさせるのにはおすすめです。

・リンゴ、柿などの硬い果物
・ゴボウ、レンコンなどの野菜
・タコ、イカ
・フランスパン など

逆に、レトルト製品や汁物など、あまり噛まなくても良いものばかり与えてしまうと、ある程度成長しても噛むことを覚えず、顎も成長しにくくなり、永久歯が生える際に問題が生じる可能性があります。

食事中の姿勢を正す

食事中の姿勢を正すことでも、小児には食事をよく噛ませることができます。

背を丸めていたり、傾いていたりすると、食べ物の流れが悪くなり、胃腸の消化吸収に影響が出ます。

また、食事中に足をつけず、ブラブラさせていると、ものを噛む力が弱くなったり、噛む回数が少なくなったりします。

その他、悪い姿勢での食事には、顎の発達を阻害するなどのデメリットもあるため、親御さんはテーブルに向かって真っすぐ座らせ、背が丸まる、肘をつく、前かがみになるといった姿勢を正した上で、食事を与えなければいけません。

飲み物を与えすぎない

小児に食べ物をよく噛ませるには、食事の際に飲み物を与えすぎないことも大切です。

こちらは、よく噛まずに飲み物で流し込んでしまう癖がつくからです。

たとえやわらかいものであっても、食事の際はしっかり噛んでから飲み込むことが大切です。

まだ大きい状態のまま水やお茶で流し込むと、噛む力は鍛えられませんし、唾液の分泌量も増えません。

そのため、親御さんは1回の食事で与える水やお茶などを1杯までにするなど工夫しましょう。

また最初から飲み物を用意せず、ある程度食事が進んだタイミングで与えるなどの方法も有効です。

食事を急かさない

小児の噛む回数を増やすには、食事の際に急かさないことも大切です。

毎日子育てだけでなく、家事や仕事でも多忙な親御さんは、小児に対してついつい「早く食べなさい」と言ってしまいがちです。

しかし急いで食べさせようとすると、小児は食べ物を丸飲みしてしまう可能性があります。

また丸飲みは咀嚼の回数が減るだけでなく、消化管への負担も大きくなるため、避けなければいけません。

なるべく急かさないようにするには、しっかりと食事の時間を確保することを意識しましょう。

調味料を追加させない

小児に食事をよく噛ませるには、一度出した料理に調味料を追加させないことも考えるべきです。

こちらは薄味の方が噛む回数が多くなりやすいからです。

味は食べ物のうまみが唾液に溶け込み、それが口内に広がることで感じられるものです。

そのため、塩分が強いものは口に入れた瞬間に味を感じるため、噛む回数は必然的に少なくなってしまいます。

一方薄味にすれば、素材の持つ味をよく味わって確かめようとするため、自然と噛む回数が増えて唾液も多く分泌されます。

ゲーム感覚でよく噛むように促す

家族揃って食事ができるタイミングでは、ゲーム感覚で小児に噛むことを促すのもおすすめです。

例えば、誰が一番多くものを噛めるかをゲーム感覚で競争すれば、楽しみながら小児の噛む力を育てることができます。

兄弟姉妹がいればより楽しめるかと思いますが、もちろん親御さんと小児の2人だけでも「お母さん(お父さん)とどっちが噛めるか競争しよう」というように楽しめます。

ただしこのとき気を付けたいのが、早食いにならないようにすることです。

咀嚼の回数が多いからといって、食べるのが早すぎると消化不良につながります。

ちなみに、このようにゲーム感覚で食べ物を咀嚼する際も、なるべく噛み応えのある食材を選ぶべきだと言えます。

あまり噛み応えのないやわらかいものばかり与えていると、すぐに食感がなくなってしまい、小児が飽きたり楽しめなくなったりするおそれがあります。

この記事のおさらい

今回の記事のポイントは以下になります。

・食事をよく噛ませるには、噛みやすいように調理する必要がある

・小児歯科の観点から、食事をよく噛ませるためには、硬めの食材を食べ与えることも重要

・レトルト製品や汁物を与えすぎると、顎の成長に悪影響を及ぼす

・悪い姿勢での食事は、消化不良や咀嚼力の低下、噛む回数の減少につながる

以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!

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