小児の歯は、まだ幼児である生後6~9ヶ月頃から生え始め、年月が経つと乳歯が永久歯へと生え変わります。
しかし、このような生え変わりは、必ずしもスムーズに行われるとは限りません。
今回は、そのような場合に小児歯科で行われる抜歯の必要性、一般的な手順について解説します。
小児歯科の抜歯はどのような場合に行われる?
冒頭でも触れた通り、小児歯科の抜歯が適用されるケースとしては、まず歯の生え変わりがうまくいかなかった場合が挙げられます。
本来、小児の歯は乳歯が抜けた後に永久歯が生えてきますが、稀に乳歯が抜けないまま、横から永久歯が生えてくることがあります。
こちらを放置していると、歯並びがガタガタになってしまう可能性があるため、このような場合は乳歯を抜歯します。
その他、乳歯に大きな虫歯が見られ、なおかつ治療による改善も難しいほど進行している場合も、永久歯に影響を与えないよう、抜歯をすることがあります。
小児歯科の抜歯における一般的な流れ
小児歯科における抜歯は、一般的に以下のような流れで実施します。
・乳歯の状態確認
・永久歯の方向性、位置確認
・口腔内カメラでの確認
・保護者の方への説明
・保護者の方の前で処置
・ガーゼでの止血
ちなみに、抜歯する際の痛みがほとんどなく、短時間での処置となることが予想される場合、注射の麻酔を行わず、表面麻酔の塗り薬のみを使用することがあります。
逆に、乳歯の根っこがまだ残っていたり、過剰歯があったりする場合、抜歯の際の痛みを和らげるために、注射による麻酔を行います。
抜歯後の注意点
小児歯科で抜歯を受けた後にうがいをすると、傷口を覆っている血の塊が取れ、細菌に侵されやすくなるため、激しいうがいは避けなければいけません。
また、食事をする際は抜歯した部分で噛まないようにし、歯磨きはなるべく毛先が傷口に当たらないよう、できる範囲で磨くようにします。
ちなみに、抜歯後は出血がひどくなったり、痛みが激しくなったりすることを防ぐため、激しい運動や入浴も控えなければいけません。
もし、腫れや激しい痛み、出血などが見られるのであれば、早急に歯科クリニックに相談してください。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・小児歯科の抜歯は、歯の生え変わりがうまくいかなかった場合に行われる
・乳歯に大きな虫歯が見られる場合も、抜歯を行うことがある
・小児歯科の抜歯は、痛みが少ないと判断される場合、表面麻酔のみで実施する
・抜歯後は激しいうがいや歯磨き、入浴や運動などを避けるべき
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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