小児の歯の生え始めに関するコト~これってウソ?ホント?~

小児の歯は年齢とともに少しずつ生え始め、最終的には20本乳歯が生え揃います。
また、幼い子を持つ親御さんは、生え始めの時期や生えるのが遅い原因などについて、事前に知っておくべきです。
今回は、小児の歯の生え始めに関するコトをいくつか解説したいと思います。

生後半年までに歯が生えてこないのはおかしい?

小児の歯が生え始めるのは、生後半年前後です。
正確には、生後6~8ヶ月頃に、下の前歯から生えてくるケースが多いです。

では、生後半年頃までに歯が生えてこない場合、小児の口内や身体に何かしらの問題があるのでしょうか?
結論からいうと、生後半年の時点で歯が生えていなくても、特に問題はありません。

乳歯の生える時期には個人差があり、早めの場合は生後4ヶ月頃、遅めの場合は1歳頃に生えてきます。
そのため、数ヶ月程度前後したとしても、親御さんはそこまで心配する必要はありません。

栄養不足の場合、歯の生え始めが遅くなる?

小児の栄養が不足している場合、歯の生え始めが遅くなると考える方もいますが、こちらは一概に言い切ることはできません。

理論的には、栄養が不足すると、歯の育成も他の組織と同じく遅くなるため、生え始めにも影響が出る可能性がありますが、こちらには個人差があります。

ただし、栄養不足が永久歯の欠損、エナメル質の弱体化につながる可能性は高いです。
永久歯は、乳歯と違って産まれてから何年も歯茎の中で育てられるため、まだ乳歯しかない小児の時期からカルシウム、タンパク質などの栄養素をバランス良く摂取しなければいけません。

歯磨きは小児の歯が生え揃ってから?

小児の歯磨きは、乳歯がすべて生え揃ってから始めていては遅いです。
歯が生え始め、離乳食が始まったタイミングで、親御さんは仕上げ磨きをスタートさせるべきです。

また、今後一人で歯磨きをするときに備えて、これくらいの時期から、おもちゃ代わりに幼児用の歯ブラシを持たせ、歯ブラシを持つことに慣れさせておくべきです。

ちなみに、幼児はまだうがいができない可能性があるため、その場合はうがいの代わりに湯冷まし、麦茶などを食後に飲ませてあげましょう。

生え始めの順序には個人差がある?

小児の歯は、まず下の2本の前歯が生え、次に上の前歯の2本が生えてくるという流れが一般的です。
しかし、生える順番についてはそこまで気にする必要はありません。
つまり、上の歯が先に生えてきてもおかしくはないということです。

乳歯が生える順番については、生える時期と同様に個人差があります。
そのため上の歯から生えたり、なかなか生えてこないと思ったら、上下の前歯が同時に生えてきたりすることもあります。

「周りの子と違う」ということになると、親御さんは不安になるかもしれませんが、安心してください。

生まれたときから歯が生えていることがある?

小児の中には、生まれたときからすでに歯が生えている子も存在します。
こちらは先天性歯というものであり、非常に珍しいケースです。

また生まれたときから歯が生えている程度であれば、問題ないと感じる親御さんもいるかもしれませんが、実際はそのままにしていてはいけません。
母乳育児を行う場合、先天性歯があると赤ちゃんがお母さんの乳首を噛んでしまい、乳腺炎を引き起こす可能性があります。

そのため、生まれてすぐ歯が生えているのを確認した場合は、早急に歯科クリニックに相談しましょう。
歯科クリニックでは、状況に応じて抜歯をしたり歯の先を削ったりして、乳首を傷つけないように歯の先を丸く加工する処置が行われます。

子どもの歯が生え始める前はよだれが増える?

小児の歯がもう少しで生えてくる場合、よだれの量が増え始めると言われていますが、こちらは本当です。
具体的には、ダラダラと口からよだれが垂れるくらいの量になれば、生え始めが近いという証拠です。

よだれが増える理由としては、食事への興味があったり、口の機能を整える準備をしていたりすることが挙げられます。
また幼児の場合、まだ食べ物を飲み込む力がしっかり備わっていないため、口からよだれが垂れるようになります。

ちなみにおもちゃなどを何でもかんでも口に入れたり、手で口の中を触ったりすることも、歯の生え始めにおける兆候です。

乳歯は成長や永久歯の健康を阻害する?

例えば生える位置や向きが悪いなど、乳歯に何らかのトラブルがあった場合、十分な栄養摂取ができず、成長に悪影響が出てしまいます。
心と身体をうまく成長させるには、乳歯の健康状態をキープし、しっかりと離乳食で栄養と摂らなければいけません。

また乳歯の虫歯が重症化すると、永久歯の歯並びや形、質などが悪くなり、審美性や機能性は低下します。
そのまま大きくなると、見た目にコンプレックスを抱くケースも少なくありません。

さらに、永久歯の不備は発音の不備につながる可能性もあります。

この記事のおさらい

今回の記事のポイントは以下になります。

・小児の歯(乳歯)が生え始めるのは生後半年頃

・生え始めの時期は、生後半年から数ヶ月程度前後しても問題ない

・栄養不足が生え始め、エナメル質の強さなどに影響を及ぼす場合がある

・小児の仕上げ磨きは、歯が生え始め、離乳食が始まったタイミングでスタートすべき

以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!

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