電動歯ブラシは、名前の通り電気によってヘッド部分を振動させ、歯の汚れを取り除くことができる電化製品です。
歯磨きの効率などを考慮し、普段から電動歯ブラシを使用しているという方も多いですが、せっかく使用するのであれば、使い方を間違えないようにしましょう。
今回は、よくある間違った使い方について解説します。
歯磨き粉をつける前にスイッチを入れる
電動歯ブラシの間違った使い方としては、まず歯磨き粉をつける前に本体のスイッチを入れるというケースが挙げられます。
通常の歯ブラシと比べ、水流や音波の力を利用する電動歯ブラシは清掃効率が良いため、必ずしも歯磨き粉を使用しなければいけないわけではありません。
また、歯磨き粉に含まれる有効成分を活用したい方は、歯磨き粉を使用しても構いませんが、その場合はまず歯磨き粉をつけ、ブラシを口に当てた状態で口を閉じ、スイッチを入れなければいけません。
歯磨き粉をつける前にスイッチを入れると、歯磨き粉が辺りに飛び散ってしまいます。
ブラシを動かす
電動歯ブラシを使用する際、通常の歯ブラシと同じように、ブラシ部分をゴシゴシと動かす方がいますが、こちらは間違った使い方です。
電動歯ブラシは、ボディに内蔵されたモーターの力により、ヘッドがパワフルに動きます。
そのため、手動のときのように小刻みにブラシを動かす必要はありません。
手動と同じような感覚でブラシを動かすと、電動歯ブラシ特有のアクティブな毛先の動きを邪魔してしまい、プラークの除去力がダウンするため、ブラシは基本的に歯の表面に当てるだけにしましょう。
ブラシを長期間交換しない
電動歯ブラシのブラシ部分を長期間交換せず、そのまま使用し続けている方がいますが、こちらも間違った使い方です。
電動歯ブラシの替えブラシは、約2~4ヶ月ごと、平均的には3ヶ月での交換が目安とされています。
こちらの時期を過ぎているにもかかわらず、交換せずに放置すると、通常の歯ブラシと同じように磨き残しが出やすく、効率良く汚れを除去することができません。
また、上記の時期はあくまで目安であり、見た目で毛先が開いていたり、曲がっていたりする場合は、早めに交換すべきです。
ブラシを押し当てすぎる
先ほど電動歯ブラシでは、ブラシをゴシゴシと動かしてはいけないという話をしましたが、歯面に押し当てすぎるのも良くありません。
過度な圧力は、歯や歯茎にダメージを与える可能性があります。
特に歯茎が薄い方は、知覚過敏や歯茎が下がる原因になるため、注意が必要です。
ちなみに、ブラシを押し当てすぎることを回避するには、加圧防止機能が付いた電動歯ブラシがおすすめです。
こちらは一定以上の圧を感知した場合に、力のかかりすぎを光や音で知らせてくれたり、自動的に振動を弱めたりしてくれる機能です。
ただし、このような機能がついた電動歯ブラシは高額であるケースも多いです。
持ち方を変えない
電動歯ブラシには主に2種類の持ち方があり、磨く場所によって使い分けなければいけません。
ずっと同じ持ち方で磨いていると、歯の表面に細かいキズがついたり、歯茎を傷つけて退縮させたりする原因になります。
コントロールを重視し、全体を磨くときには、パームグリップというわしづかみ方式が有効です。
また細かい部分まで丁寧に磨く際は、ペングリップというハンドル部分の真ん中を鉛筆のように持つことをおすすめします。
ちなみにパームグリップは力が入りやすく、ペングリップは軽量化されている電動歯ブラシでなければ、コントロールは難しくなります。
長時間使用する
電動歯ブラシは、一般的に2分間で口内全体をブラッシングする設計になっています。
これ以上の使用は歯や歯茎の負担につながるため、避けるのが無難です。
電動歯ブラシの中には30秒ごとに音やフラッシュで知らせたり、2分で自動停止したりする機能があるため、磨く時間の目安に使用しましょう。
ちなみに電動歯ブラシでブラッシングする際は、右上⇒上前歯⇒左上⇒左下⇒下前歯⇒右下といったように、各部位ごとに30秒ずつ磨いて一周するイメージを持つと良いです。
こうすることで、1本ずつの歯を意識しながらブラッシングでき、磨き残しを防ぎやすくなります。
フロスや歯間ブラシを併用しない
電動歯ブラシを使用する際は通常の歯ブラシと同じく、デンタルフロスや歯間ブラシを併用することをおすすめします。
電動歯ブラシでのブラッシングだけでは、どうしても歯間などの隙間に食べカスやプラークが残りやすいからです。
デンタルフロスや歯間ブラシは、いずれもコストパフォーマンスに優れたデンタルケアグッズであり、使用するだけでプラークの除去率が飛躍的に向上します。
ちなみにどうしてもフロスや歯間ブラシの併用が面倒だという方は、就寝前の1日1回だけでも使用しましょう。
就寝中は口内でもっとも細菌が活動する時間であり、その直前に丁寧なデンタルケアを行うことで、トラブルの発生を予防できます。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・電動歯ブラシは歯磨き粉をつけなくても使用できる
・歯磨き粉が飛び散らないよう、電動歯ブラシのスイッチはブラシを口に入れてからオンにする
・ブラシ部分をゴシゴシ動かすのは、電動歯ブラシの間違った使い方
・電動歯ブラシの替えブラシは約3ヶ月ごとに交換すべき
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
患者様のことを最優先に考えた、オーダーメイドの治療プログラムで対応させて頂きます。