インプラント治療を受ける方の中には、初めての手術に不安を抱えているという方も当然いるかと思います。
また、そのような不安は、すべて治療前に解決しておくことが望ましいです。
ここからは、インプラント治療を受ける方が不安になりがちなポイントについて、詳しく解説したいと思います。
見た目に関する不安について
初めてインプラント治療を受ける方は、「不自然な見た目になりそうで不安…」と思いがちです。
確かに、インプラント治療は人工歯根を歯に埋め込むものであるため、以前とは違った見た目にはなりますが、仕上がりは決して不自然ではありません。
人工歯根とアバットメントは歯茎の下に埋まるため、口を開けたときに見えるのは上部構造である被せ物のみです。
そのため、見え方としては天然歯とほとんど変わらず、色合いや光沢、質感に至るまで、違和感はほとんどありません。
術後の咀嚼に関する不安について
インプラント治療を受ける方の中には、「術後の咀嚼に影響が出そうで不安…」と考える方もいます。
こちらに関してはあながち間違っていないため、留意した上で治療を受けることをおすすめします。
インプラント治療後は、すぐにこれまで以上の咀嚼力が期待できると思われがちですが、実際はそうではありません。
平均的には上顎で3ヶ月、下顎で2ヶ月程度定着を待つことにより、初めてインプラントが骨に結合し、咀嚼力の向上につながります。
また、普段喫煙をする方や、骨粗しょう症、高血圧の薬を飲んでいる方などは、インプラントと骨がくっつきにくく、上記よりも治療期間が長くなることも考えられるため、注意してください。
手術の痛みや安全性に関する不安について
「インプラント治療の手術が怖い…」という不安は誰もが抱えているかと思いますが、そこまで怖がる必要はありません。
手術中は局所麻酔を行うため、歯茎の切開や縫合による痛みはありませんし、人工歯根を埋め込む手術については、1本の場合、最低1時間程度で完了します。
また、手術前にはCT撮影により、現在の口内状況が検査されるため、安全性も保障されています。
ちなみに、患者さんの身体の負担を考慮し、静脈内鎮静法を併用してインプラント治療を行うこともあります。
費用に関する不安について
インプラント治療を受ける方の中には、「費用が高くなりそうで不安…」と思う方もいるでしょう。
確かにインプラント治療の費用は基本的に自由診療であり、保険診療の治療と比べると高額になりがちです。
具体的には、インプラント1本あたり20~40万円程度かかります。
しかし、インプラントの費用を安くする方法はいくつかあります。
代表的な方法としては、デンタルローンや医療費控除などの方法です。
デンタルローンは、金融機関に歯科治療にかかる費用を立て替えてもらい、分割で返済する仕組みです。
他のローンと同様に審査が必要であり、金利も上乗せされますが、クレジットカードなどの分割に比べて金利が低いというメリットがあります。
また医療費控除は、自身または自身と家計を共にしている配偶者、親族のために支払った医療費が1年間で一定額を超えた場合に、所得控除が受けられる制度です。
一旦はインプラント治療費を支払う必要がありますが、後々治療費の一部が返還されるため、実質の治療費は安くなります。
メンテナンスに関する不安について
初めてインプラント治療を受ける方は、「治療後のメンテナンスが大変そう…」という不安を抱える方もいるかと思います。
インプラント治療後には、インプラント周囲炎などの深刻な疾患を予防するために、定期的に歯科クリニックでメンテナンスを受ける必要があります。
こちらの頻度については、インプラントを入れた年が3ヶ月に1回、2~3年目が4ヶ月~半年に1回、それ以降は半年~1年に1回です。
確かにこれは大変かもしれませんが、考えようによっては便利でもあります。
なぜなら、仮にインプラント治療を受けていなくても、年に1回程度は定期検診を受けるべきだからです。
つまり、インプラントのメンテナンスを受けることは、口内環境全体のメンテナンスを受けることにもつながるということです。
インプラントのメンテナンスのために通院するという名目で、ついでに虫歯のチェックや歯石、プラークの除去などを受けることができます。
年齢的な不安について
初めてインプラント治療を受ける方の中には、「高齢で手術に耐えられるか不安…」と感じる方もいるかと思います。
インプラント治療は外科手術を伴うため、若い方の方が受けやすいことは事実ですが、特に年齢制限はありません。
基本的には、70歳くらいまでの方であれば問題なく受けられます。
ただし持病がある場合、インプラント治療は60代の方でも慎重に考えるべきです。
特に生活習慣病と呼ばれる高血圧、糖尿病を患っている方は注意が必要です。
高血圧の方は、インプラント治療に伴う局所麻酔に制限がありますし、糖尿病の方は健康な方に比べて出血しやすい傾向があります。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・インプラント治療は人工歯根を歯に埋め込むものの、仕上がりは決して不自然ではない
・インプラント治療後は、数ヶ月程度人工歯根が定着するのを待つ必要がある
・インプラント治療に痛みはほとんどなく、短い場合1時間程度で手術が終了する
・インプラント治療前にはCT撮影なども行われるため、安全面での不安も少ない
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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