口臭は誰にでも少なからずあるものですが、中には他人が嗅いだときに耐えがたいほどの悪臭を放つ方もいます。
また、寝起きは特に口臭が強くなりやすく、自分自身でもわかるほどの臭いを発することも珍しくありません。
ここからは、寝起きの口臭が発生する原因と対策について解説したいと思います。
寝起きの口臭における主な原因
朝目覚めたとき口臭は、誰もが多少は気になるものです。
また、寝起きの口臭が強くなる原因としては、就寝中に唾液の分泌量が減少することが挙げられます。
睡眠時は、起きているときと比べて唾液がほとんど分泌されず、口内を清潔に保つ働きが弱まり、細菌が増殖します。
こちらの細菌が、口臭の原因となる揮発性硫黄化合物を増やし、ひどい口臭を発生させます。
ちなみに、揮発性硫黄化合物とは、口臭の主な原因となる硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドなどを指し、こちらは温泉で嗅ぐような臭い、卵の腐ったような硫黄特有の臭いを持っています。
寝起きの口臭を悪化させる習慣について
就寝中は唾液の分泌量が減少するため、誰もが口臭を発しやすくなります。
また慢性的な口呼吸の方や、お酒をよく飲む方は、さらに寝起きの口臭がひどくなりやすいです。
鼻炎を患っている方などは、基本的にいつでも口で呼吸する癖がついています。
口で呼吸すると、口内の唾液が蒸発して乾燥しやすい状態になり、口臭も強くなります。
また人の身体は、アルコールを分解するために体内の水分を使います。
そのため毎日のようにお酒を飲んでいる方は、アルコールの分解によって体内の水分が減少し、口内も乾燥しやすくなります。
特に夜寝る前にお酒を大量に飲む方は、口内が脱水状態になり、寝起きには強い口臭を発することが考えられます。
寝起きの口臭における主な対策
寝起きの口臭を軽減させるためには、まず寝る前の歯磨きを丁寧に行うことが大切です。
夜の歯磨きをおろそかにすると、食べカスや歯垢が口内に残り、前述したような腐乱臭につながってしまいます。
具体的には、1本1本の歯を丁寧に磨き、デンタルフロスや歯間ブラシなどを併用して、極力磨き残しをなくすことを心掛けてください。
また、このときには、舌についている舌苔も取り除くことをおすすめします。
舌苔は、舌の表面に付着している白い膜状のものであり、こちらは細菌の塊であるため、舌ブラシで丁寧に除去する必要があります。
その他、就寝中に口内がなるべく乾燥しないよう、寝る前にコップ1杯の水を飲むのも有効です。
朝の歯磨きのタイミングについて
寝起きの口臭を軽減させるためには、もちろん朝の歯磨きも行う必要があります。
また、朝の歯磨きにおけるタイミングですが、こちらは起きてすぐ行うのがおすすめです。
起きてからしばらく歯磨きをしないでいると、寝ている間に繁殖した細菌をそのまま飲み込んでしまい、腸内環境を乱す可能性があります。
また、起きてすぐ歯磨きをしなければ、目覚めもなかなか良くなりません。
睡眠中に水を飲むのも有効
寝起きの口臭対策としては、寝る前にコップ1杯の水を飲むのも有効だという話をしました。
寝ているときはどうしても唾液の分泌量が減少するため、寝る直前に水分補給を行い、少しでも口内に潤いを与えておくことが大切です。
また睡眠中についても、口が乾いて起きてしまったときには、その都度水を摂取することをおすすめします。
面倒な方は、ペットボトルや水筒に水を入れ、枕元に置いておきましょう。
ちなみに就寝時の口内の乾燥については、加湿器を稼働させることでもある程度防げます。
寝室のサイズに合った加湿器を選ぶことで、部屋全体を加湿して喉の渇きを抑えます。
ホワイトニングを受けるのも対策の一つ
ホワイトニングは、歯を白くキレイな状態にするための施術ですが、実は寝起きの口臭対策にもなります。
なぜなら、ホワイトニング後は歯の表面がツルツルになり、プラークが付着しにくくなるからです。
口臭を引き起こすのは、主に口内に付着した細菌の塊であるプラークです。
こちらが付着しにくくなれば、強いニオイを発する心配は少なくなります。
ただし一切プラークがつかないというわけではないため、就寝前の丁寧なブラッシングを怠ってはいけません。
口内のケアで寝起きの口臭が改善しない場合
前述したような口内のケアでも寝起きの口臭が改善されない場合、口内ではなく胃腸や肝臓、腎臓など内臓の不調が原因の可能性もあります。
例えば胃や腸がトラブルを起こすと、食べたものがなかなか消化されず体内に長時間とどまり、発酵します。
この場合、悪臭を放つガスが発生し、腸の内壁から血液へと侵入していきます。
また血液にガスが溶け込むと、腸内環境が悪化して悪玉菌が増え、さらにガスの発生量は増加し、やがて悪臭として口内から排出されることがあります。
そのため、胃腸などに負担のない食生活、生活習慣を心掛けましょう。
もしそれでも改善しないのであれば、病院で相談してみてください。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・寝起きの口臭が強くなる主な原因は、就寝中に唾液の分泌量が減少すること
・寝起きの口臭を改善するには、寝る前の歯磨き、舌磨きを丁寧に
・就寝中に口が乾燥しないよう、寝る前にコップ1杯の水を飲むのも有効
・朝の歯磨きはなるべく起きてすぐ行うのがおすすめ
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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