インプラント治療後に喫煙をすることにより、人工歯根が定着しにくくなったり、細菌感染のリスクが高まったりするおそれがあります。
では、治療前から喫煙をしている方は、果たして治療を受けられるのでしょうか?
また、加熱式タバコであっても、悪影響を及ぼすのでしょうか?
今回はこれらの点について解説します。
インプラント治療前から喫煙をしている場合、治療は受けられる?
インプラント治療を受ける前には、歯科クリニックにおいてカウンセリングが実施されます。
このとき、治療を受けようとする方に喫煙習慣があると判明した場合、インプラント治療をすぐに始めることができません。
理由としては、インプラント治療は人工歯根と骨を癒合する治療であり、喫煙はその癒合を阻害するおそれがあることが挙げられます。
特に、数十年もの間タバコを吸い続けてきたという方は、治療がうまくいかないリスクが高く、直前にだけ禁煙をしたからといって、すぐ治療に取り掛かるのは難しくなります。
ちなみに、長年喫煙を続ける方は、歯周病を疾患として持っているケースも多く、こちらを先に治療しなければいけないことも、すぐインプラント治療を始めることができない理由です。
加熱式タバコでも悪影響を及ぼすのか?
一般的なタバコは、タバコの葉と巻紙に直接点火しますが、加熱式タバコは、タバコの葉を加工したものに熱を加えて霧状の粒子を発生させ、その中に含まれるニコチンを吸うものです。
また、加熱式タバコは、紙巻きのタバコよりも健康被害が少ないというイメージがありますが、インプラント治療に悪影響を及ぼさないのかというと、決してそのようなことはありません。
なぜなら、加熱式タバコにも紙巻きタバコと同じように、ニコチンが含まれているからです。
先ほど、喫煙はインプラント治療の癒合に悪影響を与えるという話をしましたが、こちらは正確にいうと、タバコに含まれるニコチンによる影響です。
ニコチンは、口腔内の血流を悪くしたり、免疫力を低下させたりすることにより、骨や歯茎が下がる原因となります。
そのため、加熱式タバコを吸っている方がインプラント治療を受けても、治療後に劣化するスピードは早くなります。
まとめ
今回の記事のポイントは以下になります。
・喫煙習慣がある方は、すぐにインプラント治療を始めることができない
・長年の喫煙により歯周病を患っている方は、インプラント治療の前にこちらの治療を受ける必要がある
・加熱式タバコには紙巻きタバコと同じくニコチンが含まれるため、インプラント治療には悪影響を与える
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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