小児の虫歯治療を行った後は、大人と同じように、施術箇所に詰め物を入れて対応します。
しかし、小児の詰め物は大人と比べて外れやすいため、注意しなければいけません。
今回はこちらの理由と、詰め物が外れてしまった場合に避けなければいけない対処法について解説したいと思います。
小児の詰め物が外れやすい理由
ここでいう小児の詰め物とは、永久歯ではなく乳歯に入れる詰め物のことを指しています。
乳歯は永久歯と比べて厚みが少なく、詰め物自体も薄くなってしまうため、どうしても外れやすくなります。
硬さに関しても永久歯より劣るため、最初は同じ高さに詰め物をしていても、周囲の乳歯が擦り減ることにより、詰め物が出っ張り、食事の際などにひっかかって外れることが考えられます。
また、生え変わりの時期にも、小児の詰め物は外れやすくなります。
生え変わりの時期は、歯が動いたり、施術箇所の隣に歯が生えてきたりするため、そちらの影響を受け、詰め物が外れる可能性があります。
その他、唾液の分泌量が多いことも、小児の詰め物が外れやすい理由の1つです。
詰め物には、歯に固定するためのセメントが使用されていますが、唾液が多いとこちらの接着力が弱まってしまいます。
詰め物が外れた場合に避けるべき対処法
もし、小児の詰め物が外れてしまったのであれば、自力で元に戻そうとしたり、詰め物が取れたまま放置したりしてはいけません。
例えば、瞬間接着剤などを使用して無理に戻そうとすると、歯茎などを傷つけるおそれがありますし、誤って粘膜などにくっついてしまうと、こちらを剥がすための治療を受けなければいけない可能性もあります。
そのため、外れた詰め物はチャック付きのビニール袋などで保管し、早急に歯科クリニックに連絡して対応してもらいましょう。
また、詰め物が取れたまま放置すると、穴が開いている部分から細菌が入ったり、詰め物が合わなくなり、新たに型取りをしなければいけなくなったりすることもあります。
そして、歯科クリニックを訪れるまでの間は、詰め物が取れてしまった方の歯で咀嚼をしてはいけません。
詰め物をしていた部分に穴が開いた状態でものを噛むと、食べカスや歯垢が溜まりやすくなり、虫歯のリスクが高くなります。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・小児の歯(乳歯)は永久歯と比べて薄く柔らかいため、詰め物が外れやすい
・生え変わりの時期は、歯が動いたり、隣に歯が生えてきたりすることで、詰め物も影響を受けやすい
・唾液の分泌量が多いことも、小児の詰め物が外れやすい理由の1つ
・小児の詰め物が外れても、無理に戻したり放置したりしてはいけない
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
患者様のことを最優先に考えた、オーダーメイドの治療プログラムで対応させて頂きます。