小児は大人と比べ、まだまだ自身にとって危険な行動や状況を理解する能力が少ないです。
そのため、親御さんが少し目を話している隙に転倒し、歯が欠けたり折れたりする可能性があります。
今回は、小児の歯を傷つけないために、家庭内で実践すべき対策について解説したいと思います。
階段にはゲートを設置すべき
小児の歯を傷つけないための対策としては、まず階段にゲートを設置することが挙げられます。
階段は、基本的には一人で昇り降りできるようになるまで、大人の補助が必要です。
そのため、まだ幼い小児が一人で侵入しないように、1m前後のゲートを設けておきましょう。
また、大人用に設置された一般的な階段の手すりは、段鼻から高さ75~85cmに設置されたものが多く、身長が90cmに満たない小児にとっては非常に扱いづらいものになるため、可能であればより低い位置に、小児用の手すりを設置すべきです。
浴室には滑り止めやチャイルドロックを
浴室は滑りやすく、小児の転倒が頻繁に発生するため、対策は必ず取らなければいけません。
多くのメーカーの浴槽には滑り止めがついていますが、メーカーによって仕様が異なるため、小児の動線を意識してから浴槽を選ぶことで、またぐ際の転倒、溺水のリスクを軽減することができます。
また、入浴時以外に、小児が浴室内に立ち入らないための対策としては、扉の高い位置にチャイルドロックをつけることが挙げられます。
小児の手の届かない場所で扉をロックしておけば、親御さんが少し目を離した隙に浴室内に立ち入り、転倒してしまう心配はなくなります。
フローリングにはジョイントマットを敷こう
フローリングにおける小児の転倒を防ぐための対策としては、ジョイントマットを敷くことが挙げられます。
ジョイントマットとは、小さな四角いマットをつなぎ合わせて使用するマットをいい、1枚あたりの大きさは55cm×55cmほどで、使用する枚数によって大きさを調整することができます。
また、こちらはグリップ力が高く滑りにくい素材でできているため、小児が靴下をはいて歩いても、滑って転倒する心配がほとんどありません。
仮に転倒してしまったとしてもクッション性があるため、歯が欠ける、折れるといったケガのリスクは少ないです。
角にはクッション材をつけておこう
家具などの角については、小児が転倒して歯をぶつけてしまわなよう、クッション材をつけておくべきです。
特に注意したいのは、ダイニングテーブルやローテーブル、テレビボードなどの角です。
クッション材であるコーナーガードは、100円ショップでも簡単に手に入れることができます。
また角だけでなく、縁もガードしておけばさらに安心です。
ちなみに、ロール状になっている長いクッション材だと、家具のサイズに合わせてカットできます。
そのため、不器用な方でも簡単に使用できます。
体重をかけると倒れる家具は子どもが触れない位置へ
小児の転倒による歯へのダメージを防ぐには、体重をかけると倒れる家具を子どもの触れない位置に置くようにしましょう。
例えば空気清浄機などは、子どもが体重をかけると簡単に倒れてしまいます。
もしうつ伏せに乗るようにして体重をかけてしまうと、そのまま空気清浄機が倒れて顔面から床にぶつかってしまうことが考えられます。
またテレビなどの倒れる危険性がある家具や家電については、粘着マットや転倒防止ベルト、ネジなどで固定します。
これらは子どもの転倒防止だけでなく、地震対策にもつながります。
引き出しには安全ガードを設置すべき
自宅にあるタンスなどの家具には、引き出しに安全ガードを設置しましょう。
こうすることで、子どもの転倒や歯の破損を防ぎやすくなります。
近年、子どもがタンスなどの引き出しを階段状にして上り、バランスが悪くなって家具が転倒する事故が起こっています。
中身が詰まった引き出しについても、引き出しやすいようにレールがついているため、子どもでも簡単に引き出せてしまいます。
そのため、簡単に引き出せないよう、鍵やストッパーなどの安全ガードは必須だと言えます。
片付けを徹底させることも重要
子どもがおもちゃで遊んだ後は、片付けを徹底させることが大切です。
なぜなら、部屋がおもちゃで散らかった状態のままだと、転倒して歯がダメージを受ける可能性が高いからです。
もちろん、単純に硬いおもちゃを踏んでしまうと、足の裏をケガすることも考えられます。
また子どもに片付けを徹底させるには、親御さんが毎日指導するだけでなく、片付けやすい収納スペースも設けるべきです。
例えばリビングで遊ぶ機会が多い場合は、そのすぐ近くにおもちゃを収納できるラックなどを設けるのが望ましいです。
ちなみに部屋をいつもキレイな状態にしなければいけないのは、子どもだけでなく親御さんにも言えることです。
他の場所でものが散乱していると、子どもは親御さんの「片付けをしなさい」という指示を素直に聞き入れてくれない可能性があります。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・小児の歯を傷つけないためには、階段にゲートを設置すべき
・小児用の手すりを設置することも、階段で歯を傷つけないための対策
・浴槽には滑り止め、浴室の扉にはチャイルドロックの設置がおすすめ
・フローリングには滑り止めとしてジョイントマットを敷くのが有効
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
患者様のことを最優先に考えた、オーダーメイドの治療プログラムで対応させて頂きます。