インプラントは、固定の期間も含め、数ヶ月程度かけてじっくりと治療していくものです。
しかし、場合によっては、治療中にアバットメントやインプラント体、義歯などの部品が外れてしまうことがあります。
ここからは、治療中のインプラントにおける各部品が外れてしまう主な原因について解説します。
強い力が加わった
治療中のインプラントが外れる原因としては、まず強い力が加わり、過度の負担がかかることが挙げられます。
例えば、起床時・就寝時を問わず食いしばりが見られる場合、歯ぎしりをしている場合などは、知らず知らずの間にインプラントに大きな負担を与えていることがあります。
また、転倒して治療箇所をぶつけたり、事故に遭ったりすることでも、天然の歯と同じように欠けたり割れたりする可能性があります。
その他、堅焼きせんべいなどの堅いものを噛んだ際に、インプラントに大きな力が伝わることも考えられます。
血行が悪化した
血行が悪化することも、治療中のインプラントが外れてしまう原因の1つです。
血行悪化の主な原因は喫煙であり、喫煙によって歯周組織の毛細血管が収縮すると、血行が悪くなり、インプラントと骨の結合を阻害して、最悪の場合抜け落ちてしまうことがあります。
また、喫煙が血行悪化につながる理由としては、タバコに含まれるニコチン、喫煙によって発生する一酸化炭素に血管の収縮作用、血流を滞らせる作用があることが挙げられます。
ただし、治療中に一切喫煙をしなければ、当然このようなリスクは少なくなるため、インプラントがしっかり固定されるまでの間は禁煙することをおすすめします。
全身疾患
全身疾患による影響が出ることも、治療中のインプラントが外れる原因の1つです。
具体的には、骨粗鬆症や糖尿病といった全身疾患の弊害により、インプラントと骨の結合がうまくいかず、部品が外れてしまうというケースです。
このようなケースでは、治療を継続しても再び外れてしまうことが考えられるため、健康状態が正常になるまで、治療を見送るのが一般的です。
ちなみに、インプラントの治療を開始するタイミングで、すでに骨粗鬆症や糖尿病、心臓病や高血圧などを患っている方は、治療を受けることができない場合があります。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・食いしばりや歯ぎしり、転倒などにより施術箇所に強い力が加わると、インプラントが外れることがある
・喫煙によって血行が悪化することも、治療中のインプラントが外れる原因の1つ
・骨粗鬆症、糖尿病などの全身疾患がある方は、インプラントと骨がうまく結合しないことがある
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
患者様のことを最優先に考えた、オーダーメイドの治療プログラムで対応させて頂きます。