寝るときの姿勢と歯の関連性について知っておこう

仰向けや横向き、うつ伏せなど、寝るときのベストな姿勢は人によって異なります。
また、姿勢によっては、歯に良い影響を与えたり、逆に悪い影響を与えたりすることがあります。
ここからは、寝るときの姿勢と歯の関連性について、いろいろな角度から解説したいと思います。

横向きは歯並びを悪化させる可能性がある

左向きもしくは右向きの姿勢で寝るのがもっともリラックスできるという方は多いかと思いますが、横向きは歯並びを悪化させる可能性があります。

横向きの場合、左右の歯並びが内側に押し込まれるだけでなく、作用・反作用の影響により、頬の筋肉は少しずつ発達します。
また、ずっと片方を下にして寝ていると、下になっている側の頬ばかりが発達し、顔や歯並びは歪んでいきます。

横向きで寝るその他のデメリット

横向きの姿勢で寝ることにより、頬だけでなく下側の方にも負担がかかりやすくなります。
同じ向きで長時間寝ていると、肩に負担がかかり、肩こりや痛みの原因になる可能性があります。

一方向で寝るのを防ぐには、寝返りの打ちやすい寝具を使用するのがおすすめです。
身体が沈み込みすぎない硬さのマットレスや敷布団であれば、寝返りも打ちやすく肩への負担もかけにくいです。

うつ伏せも顎や歯並びの歪みを生む

うつ伏せの姿勢で寝ることも、横向きと同じく歯に悪い影響を与えてしまうため、おすすめできません。

うつ伏せで寝ると、頬骨や下顎に大きな圧がかかり、顎や歯の歪みを引き起こします。
また、日常的に行うと、顔が曲がってしまう危険性もあります。

特に、顎の下に手を入れることで、こちらの圧は大きくなってしまうため、できる限り避けなければいけません。

ちなみに、こちらは横向きの姿勢にも同じことが言えますが、どうしても歯に悪影響を与える姿勢でないと眠れない場合は、布団にくるまらないようにしましょう。
布団にくるまると、睡眠姿勢が固定され、起床するまでうつ伏せもしくは横向きの状態が続いてしまい、歯に与える負担はさらに大きくなります。

うつ伏せ寝は首や腰に悪影響を及ぼすことも

うつ伏せ寝は歯や顔だけでなく、首や腰に悪影響を及ぼすこともあります。

うつ伏せ寝は呼吸のために顔や首を左右のいずれかにねじることになります。
そうすると首を急激に曲げるため、首付近の無数の神経を圧迫することになってしまい、首と神経に大きな負担がかかります。

また足を伸ばした状態でうつ伏せ寝をすると、腰回りのインナーマッスルが長時間伸びた状態になります。
こちらを放っておくと起きたときも反り腰になってしまい、腰痛の原因になることが考えられます。

おすすめの姿勢は仰向け

寝るときの姿勢としてもっともおすすめなのは、やはり仰向けです。
仰向けの場合、顎や歯に外部からの力がほとんどかからず、自然な状態を保つことができます。

しかし、何年も横向きまたはうつ伏せで寝てきたという方が、急に仰向けに変えるのは決して簡単なことではありません。
寝る姿勢を変えるには、枕やベッド、寝具などを正しく選ぶ必要があります。

例えば、ベッドや寝具が合っていないと、仰向けになったときに身体が痛くなり、固定するのも難しくなります。
また、枕の高さが低すぎたり、高すぎたりする場合、仰向けでも顎や首に無理な力がかかってしまいます。

仰向け寝には他にもメリットがたくさん

仰向け寝は顎や歯にほとんど負担がかからないだけでなく、猫背の改善や防止も期待できます。
こちらは、仰向けになると背骨が自然とまっすぐになるからです。

また耐圧が均等に分散されるため、身体への負担がかかりにくく、血圧が促進されることで身体の疲労回復を助けます。

さらに寝ている間の体温調節や、身体の負担軽減に大切な寝返りも、仰向けだとより打ちやすくなります。

仰向け寝の注意点について

仰向け寝は身体にかかる負担が少なく、歯や顎にとっては非常に良い体勢だと言えます。
しかし、他の体勢と比べて少し呼吸がしにくくなるというのはデメリットです。

こちらは顔を上に向けることにより、舌が重力で下に落ちるため、空気の通り道である気道が狭くなることが理由です。

そのため、いびきをかく方や、寝ているときに呼吸が止まってしまうような方(睡眠時無呼吸症候群)にはあまりおすすめできません。
このような方が呼吸しにくくなると、胃液が逆流したり、呼吸が止まったりして危険な状態になる可能性があります。

慢性的ないびきや睡眠時無呼吸症候群が見られる方は、うつぶせに寝ることで気道が狭くなりにくく、呼吸が楽になります。

仰向けで寝るコツ

仰向けで寝るコツは、自然な姿勢を保ちながら、快適さを高められる枕やクッションを使用することです。
枕は自然な姿勢をキープするために、自身にあった高さや硬さの商品を選ぶようにしましょう。

また枕を選ぶ際は、マットレスや敷布団の表面から約5~15度になる商品がおすすめです。
さらに膝の下にクッションや丸めた毛布などを入れると、腰の負担を軽減しやすくなります。

この記事のおさらい

今回の記事のポイントは以下になります。

・横向きの姿勢で寝ると、左右いずれかの頬が発達し、顔や歯並びの悪化につながる

・うつ伏せで寝ることは頬骨や下顎に大きな負担がかかる

・横向きやうつ伏せでしか寝付けない方は、布団にくるまらないようにすべき

・仰向けは、歯に外部からの力がほとんどかからないおすすめの姿勢

以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!

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