小児の歯茎に出来物があるのを発見した親御さんは、とても不安な気持ちになるかと思います。
特に、それによって小児が痛みを訴えている場合などは、よりその不安が大きくなることでしょう。
ここからは、小児の歯茎に出来物ができている場合に考えられる症状について解説したいと思います。
フィステル
小児の歯茎に出来物ができている場合に考えられる症状としては、まずフィステルが挙げられます。
フィステルとは、歯茎にできるニキビのような膨らんだ出来物であり、歯根に溜まった膿が行き場をなくし、袋状に腫れる症状をいいます。
表面が破れ、膿を出し切ると一時的に症状は治まりますが、膿が溜まると再び同じ場所にできる可能性があります。
また、フィステルは歯の神経の細菌感染などが原因で発生するもので、放置していると永久歯にも影響が出てしまいます。
そのため、特に痛みはないことがほとんどですが、こちらの出来物に気付いた親御さんは、すぐに小児歯科を訪れるべきです。
口内炎
小児の歯茎に出来物がある場合、そちらは口内炎である可能性も高いです。
口内炎には、主にヘルペス性とアフタ性の2種類があり、前者は歯茎や口周りに水膨れができる症状で、すでにヘルペスを発症している人と接触することで感染します。
また、後者はもっとも一般的な口内炎であり、小さな白っぽい円形の斑点が歯茎を含む口内に現れます。
できたところに食べ物や歯が当たると非常に痛いため、親御さんが見つける前に、小児が痛みを訴えて気付くというケースも多いです。
その他の症状
その他、小児の歯茎に出来物がある場合に考えられる症状は以下の通りです。
・萌出嚢胞
・歯肉炎、歯周炎
・体調不良による腫れ
萌出嚢胞は、小児の歯が生え始めるのに伴って歯茎が腫れる症状であり、歯肉炎や歯周炎は、歯磨きが不十分なことや、歯が乳歯から永久歯に生え変わることなどが原因で発症します。
ちなみに、単純に体調が悪かったり、ストレスが溜まっていたりすることでも、小児の歯茎には出来物ができることがあります。
こちらは、免疫力や抵抗力の低下が原因であり、体調の回復とともに治る可能性が高いです。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・フィステルは、歯根に溜まった膿が行き場をなくし、小児の歯茎が袋状に腫れる症状
・小児の歯茎にできる口内炎にはヘルペス性とアフタ性の2種類がある
・萌出嚢胞や歯肉炎、歯周炎も、歯茎に出来物ができる原因の1つ
・体調不良やストレスが原因で歯茎に出来物ができることもある
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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