舌クリーナーのメリット、使用上のポイントについて

“舌クリーナー”は、舌に発生する舌苔と呼ばれる汚れを取り除く専用のブラシです。
歯を磨くための歯ブラシとはまったく異なるものであり、こちらを使用することには大きなメリットがあります。
今回は、舌クリーナーのメリットと使用上のポイント、注意点をあわせて解説したいと思います。

舌クリーナーのメリット

舌磨きを行う方の中には、通常の歯ブラシで舌をゴシゴシと磨いてしまう方も多いですが、こちらはあまり良くありません。
舌の表面は非常にデリケートな部分であり、歯ブラシを使用すると傷ついてしまうおそれがあります。

一方、舌クリーナーは、基本的にソフトな素材を使用しているため、舌にダメージを与えにくく、なおかつ舌に付着する舌苔を効率良く除去してくれます。
効率良く舌苔を除去できるということは、虫歯や歯周病、口臭などを効率的に改善できるということになります。

また、舌クリーナーは歯ブラシと違い、歯磨き粉をつける必要もないため、時間がないときでも素早く舌を磨くことができる、経済的な負担が少ないといったメリットもあります。

正常な味覚を維持できることもメリット

舌クリーナーで舌苔のケアをすることにより、正常な味覚を維持できます。
こちらは味蕾がしっかりと機能するようになるからです。

舌苔が蓄積されると、味を感じるための味蕾という舌の表面にある器官が覆われてしまいます。
人間の五感の一つである味覚が感じられなくなると、食事が美味しく感じなくなり、味気ないものになってしまいます。

特に食べることが趣味だった方にとって、味蕾がうまく機能しないことは、生活の質や幸福感を大幅に低下させることになりかねません。

そのため、食事を美味しく楽しむためにも、舌クリーナーを正しく使用することは大切です。

舌クリーナーを使用する際のポイント

舌クリーナーを使用する際は、舌の奥から前に向かって、優しく舌苔をかき出すように動かします。
3~4回程度かき出すだけでも、舌苔はある程度落とすことができます。

また、舌クリーナーを使用した後は、歯磨き後と同じように水でうがいをし、口内をしっかり洗浄することが大切です。

ちなみに、舌クリーナーを使用するタイミングとして適しているのは朝食前です。
朝食前に舌苔をある程度取り除くことで、就寝中に増加した細菌を朝食とともに飲み込んでしまうリスクを回避できます。

舌クリーナーを使用する際の注意点

前述の通り、舌は刺激に弱く、非常にデリケートな部分です。
そのため、舌クリーナーを使用するのは、基本的に1日1回までにしておきましょう。

舌を磨きすぎてしまうと、元々ざらついている舌の表面がツルツルになってしまい、唾液を溜めることができず、乾燥しやすくなります。

また、舌クリーナーの使用回数が多いと、炎症を起こしたり、出血や味覚障害といった症状が見られたりすることもあるため、注意してください。

舌磨きをすることで口臭が悪化する仕組み

本来舌磨きを行えば、舌苔が除去されて口臭も改善されることが期待できますが、逆に口臭が悪化する可能性もあります。

舌クリーナーを使用しすぎると、乳頭と呼ばれる舌表面の小さな突起が傷つきます。
これにより、突起の中に細菌が侵入しやすくなり、唾液の分泌が正常に行われなくなります。

唾液には自浄作用といって、口内の汚れを洗い流してくれる効果があります。
そのため、自浄作用のある唾液の分泌量が低下すると、汚れが残ったままになって口臭も悪化しやすくなります。

必ず鏡を見ながら行うのがポイント

舌クリーナーによる舌磨きを行う際は、必ず鏡を見ながら行わなければいけません。

舌クリーナーは、舌苔がついている場所にピンポイントで当てるのが基本です。
鏡を見ずに舌の上で動かしているだけだと、十分に舌苔が除去できませんし、必要以上に舌を傷つけてしまうことにもつながります。

正しい方法は、鏡を見ながら白くなっている箇所、もしくは茶色くなっている箇所だけを磨くという方法です。

嘔吐反射がある方が舌クリーナーを使用する場合

舌クリーナーを使用する際は、どうしてもえずいてしまいがちです。
こちらは嘔吐反射というもので、体内に異物が入ることをブロックするための正常な生体反応です。

しかしあまりに嘔吐反射がひどすぎると、なかなか舌クリーナーで舌磨きが行えません。
そのため、タイミングや磨き方について工夫することが大切です。

嘔吐反射が強い方は、食後すぐに舌磨きを行うことを避けましょう。
お腹がいっぱいの状態で舌磨きを行うと、嘔吐反射が出やすくなります。

また嘔吐反射を防ぐには、舌を思い切り外に出す方法もポイントです。
舌が口の中にある状態だと、舌クリーナーをしっかり中まで入れなければいけないため、どうしてもえずきやすくなります。

ちなみに磨き方のコツとしては、いきなり舌クリーナーを奥に入れるのではなく、舌の先に当てて少し慣らしてから行うのがポイントです。

この記事のおさらい

今回の記事のポイントは以下になります。

・歯ブラシよりも舌に与えるダメージが少ないのが舌クリーナーのメリット

・舌クリーナーには素早く使用できる、経済的な負担が少ないというメリットもある

・舌クリーナーを使用するべきタイミングは朝食前

・頻繁に舌クリーナーを使用しすぎると、口内の乾燥や炎症などが起こる場合がある

以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!

埼玉県和光市で歯科(歯医者さん)をお探しの際には、是非、和光おとなこども歯科にご連絡ください!
患者様のことを最優先に考えた、オーダーメイドの治療プログラムで対応させて頂きます。
タイトルとURLをコピーしました