入れ歯の装着時に痛みを感じてしまう理由について

人工歯、義歯床、クラスプで構成される入れ歯は、取り外し式が一般的です。
そのため、状況に応じて着脱でき、口内の異物感に伴うストレスも軽減されます。
しかし、入れ歯の装着時には、何らかの理由で痛みを感じてしまうことがあります。
今回は、こちらの主な理由について解説します。

装着することに慣れていない

総入れ歯、部分入れ歯にかかわらず、作りたての入れ歯を装着したときに痛みを感じる場合は、まだ慣れていないがために、痛みや違和感を覚えやすくなっていることが考えられます。

このような場合、大半は徐々に痛みが薄れていくため、少しの間我慢して装着することをおすすめします。

ただし、どれだけ経っても痛みが変わらない場合や、日常生活に支障が出るほど強い痛みがある場合などは、製作した入れ歯の形状が合っていないかもしれません。
そのため、一度歯科クリニックに相談し、適宜調整してもらいましょう。

加齢によりサイズが合わなくなった

入れ歯の装着時に痛みを感じる場合、加齢によって入れ歯のサイズが合わなくなったことも考えられます。

人は年齢を重ねると、骨や歯茎が痩せ細っていきます。
このとき、入れ歯と歯茎の間には隙間が生まれ、その間に食べカスが入ることで、痛みが生じることがあります。

そのため、長年愛用してきた入れ歯で痛みを感じるようになった方は、歯科クリニックで裏打ちを行ってもらいましょう。
裏打ちとは、文字通り入れ歯の裏側(内側)に樹脂を入れ、クッション性を高めるための処置をいいます。

もちろん、現在の口内の状況に合わせ、もう一度入れ歯を作り直してもらうことも可能です。

唾液量が少ない

唾液量が少ない場合も、入れ歯の装着時に痛みを感じやすくなります。
唾液は口内の粘膜を守ってくれるため、分泌量が少ないと、入れ歯の接触や摩擦が痛みにつながってしまいます。

このような状況を改善するには、通院によってなぜ唾液量が減少しているのかを突き止め、原因に合った対処をしていかなければいけません。

例えば、過度なストレスが原因の場合は、ストレス解消や睡眠、休息時間の確保を意識し、アルコールが原因であれば、一定期間摂取を控えるといった対処が必要です。

この記事のおさらい

今回の記事のポイントは以下になります。

・作りたての入れ歯に慣れていない場合、装着時に痛みを感じやすい

・加齢により骨や歯茎が痩せると、入れ歯のサイズが合わず、痛みにつながることがある

・唾液量が少ない場合、口内の粘膜が守られず、入れ歯が接触したときに痛くなりやすい

以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!