食事のときに意識すべき“歯に良い噛み方”について

食事を摂る際、量やカロリー、時間帯などを気にする方は多いかと思いますが、“噛み方”まで意識している方は、それほど多くないかと思います。
年齢を重ねても自身の歯を残すためには、歯に良い噛み方を意識して実践すべきです。
ここからは、具体的にどのような噛み方が良いのかについて解説したいと思います。

噛む順番について

食べ物を口に入れて咀嚼し、飲み込むまで流れは、以下のようにするのが理想的です。

・前歯で食べ物を捉える(噛み切る)
・口を閉じる
・舌で少しずつ食べ物を口の奥に運び、歯全体で咀嚼する
・奥歯ですり潰す
・飲み込む

上記の通り、食べ物はまず前歯で噛み切り、徐々に細かくして最後に奥歯ですり潰すのがベストです。

よくあるのは、前歯の代わりに奥歯で噛み切ろうとするケースですが、奥歯には食べ物をすり潰す機能しか存在しません。
そのため、ずっと噛み切る用途で使用すると、痛みを感じるようになったり、歯が割れたりする可能性があります。

左右のバランスについて

食事の際の噛み方では、左右の歯のバランスについても意識すべきです。

歯の形状が左右で異なることから、噛みやすい方ばかりを使用したり、片側の歯に痛みがあることから、痛くない方ばかりで噛んだりしている方は、左右いずれかの歯に負担が集中します。
その結果、よく噛む方だけダメージが蓄積し、虫歯の発症や悪化、歯並びのズレなどにつながるおそれがあります。

もし、片側の歯が痛むのであれば、左右バランス良く噛めるよう、すぐ歯科クリニックで治療してもらいましょう。

また、片側の歯並びや咀嚼のしにくさを感じる場合も、一度通院することをおすすめします。

姿勢について

食事の際に良い姿勢を取ることも、正しい噛み方につながります。

具体的には、猫背で前かがみにならないようにし、口をしっかり閉じて噛むことを意識してください。

猫背のまま食事をすると、食べ物を噛みにくいだけでなく、飲み込みにくい傾向にあります。
また、食べ物を食道ではなく気管へ誤って送ってしまう誤嚥も起こりやすくなるため、注意しましょう。
特に高齢の方は、誤嚥による窒息などのリスクも高くなります。

この記事のおさらい

今回の記事のポイントは以下になります。

・食事の際、正しい噛み方を実践することで自身の歯を多く残すことができる

・食べ物はまず前歯で噛み切り、徐々に細かくして最後に奥歯ですり潰すのがベスト

・食事の際は、左右の歯でバランス良く噛むことも大切

・食事のときは誤嚥のリスクを下げるため、猫背で前かがみになるのを避けるべき

以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!