幼児が頻繁に舌を出す原因は?放置していても大丈夫?

幼児の特徴的な行動の1つに、“舌を出す”ということが挙げられます。
こちらは、非常に可愛らしく、思わず微笑んでしまうような行動ですが、あまりにも頻度が多い場合は、何かしらの理由があると考えるべきです。
今回は、幼児が頻繁に舌を出す原因について解説したいと思います。

歯が生え始めている

幼児が頻繁に舌を出す原因としては、まず歯が生え始めていることが挙げられます。

乳歯が生え始める生後6~9ヶ月くらいになると、幼児は歯茎に違和感を覚えるとされています。
具体的には、むず痒さや不快感のようなものであり、こちらを少しでも紛らわすために、舌を頻繁に出すことがあります。

ちなみに、これくらいの年齢の幼児は、歯の違和感によって不機嫌になったり、泣いたりしてしまう可能性も高いです。
そのため、親御さんは歯茎を冷やしたり、口内に入っても大丈夫な幼児用のおもちゃを与えたりして対応してください。

口内をケガしている

幼児が頻繫に舌を出す原因には、口内をケガしていることも挙げられます。

咀嚼が上手ではなかったり、何でも口に入れてしまったりする幼児は、親御さんが知らない間に口内をケガしている可能性も高いです。
そのため、舌を出す頻度があまりにも多い場合は、一度口内をチェックすべきです。

ちなみに、口内のケガに関しては、生えてきた歯の場所が悪く、こちらが舌や唇のキズにつながっているという可能性もあります。
一度確認したケガがなかなか治らないという場合は、特にその可能性が高いため、一度歯科クリニックを訪れてください。

口周りの筋肉が未発達

幼児が頻繁に舌を出す原因としては、口周りの筋肉が未発達なことも挙げられます。

生まれてすぐの幼児は、まだうまく舌を動かすことができません。
口をしっかり閉じるのも難しいです。
そのため口が自然と開き、舌が出てしまうことも多いです。

こちらは特に、0~3ヶ月の幼児よく見られる現象です。
徐々に口周りの筋肉が発達していくうちに、舌をしまえるようになります。
特に口内に問題があるわけではないため、心配する必要はありません。

ちなみに口周りの筋肉が未発達であることは、飲み込みにくさにもつながります。
幼児はこのような状態の対策として口の中を舐めたり、舌を出して潤したりします。
こうすることで飲み込みやすくなります。

ゲップが出ない

ゲップが出ないことが理由で、幼児が頻繁に舌を出すこともあります。
具体的には何度も細かく舌を出している場合、胃にガスが溜まっているかもしれません。

このようなケースでは、まず縦向きに抱っこします。
その後下から上へ背中をトントンと軽く叩いてあげましょう。
こうすることでゲップが出て、しばらく舌を出さなくなることが予想されます。

もし背中を叩いてもゲップが出ないのであれば、嘔吐する場合を想定して対処します。
このときは身体の右側を下にしたり、頭を少し高くして寝かせたりすると良いでしょう。

舌を動かして遊んでいる

生後3~6ヶ月頃の幼児は、舌を動かして遊ぶために頻繁に舌を出すことがあります。

これくらいの時期になると、幼児は少しずつ舌を動かせるようになります。
具体的には口から出したり、戻したりすることが多いです。

こちらは遊びの一種であり、舌を動かすことを楽しんでいる場合もあります。
そのため、特に親御さんがやめさせる必要はありません。

ちなみにこれくらいの時期は、舌に限らずさまざまな部位に興味を持ちます。
このことから、手や足などの部位を動かす機会も増加します。

舌を出す癖は治した方が良いのか?

幼児が頻繁に舌を出すことにより、「噛み合わせは悪くならないのか?」と不安になる親御さんもいるかもしれませんが、こちらに関しては心配いりません。
幼児はまだ十分に歯が生え揃っていないため、舌を出すことが将来の噛み合わせに大きく影響することはないと言えます。

しかし、こちらの癖が幼児から小児になっても抜けない場合、早急に歯科クリニックに相談しましょう。
ある程度乳歯が生え揃う年齢にもかかわらず、まだ舌を頻繁に出している場合、歯が前方に押し出され、噛み合わせが悪くなることは十分考えられます。

疾患が原因で舌が出てしまうことも

稀に先天性疾患により、舌が口に治まらないほど大きくなり口から出ることがあります。
このような疾患がある場合は、舌以外にも症状が出ます。

例えばクレチン症は巨舌の他に黄疸の持続、便秘やへそヘルニアなどの症状が出ます。
他にも発達障害などがありますが、現在は検査によって症状が出る前に発見されます。
こちらは新生児マススクリーニング検査と呼ばれるものです。

またダウン症の幼児も、舌が大きく常に口からはみ出てしまうことがあります。
ただしダウン症の幼児は全員舌が出るというわけではありません。

ダウン症は特徴的顔貌から疑われ、染色体検査によって確定されます。
そのため舌を頻繁に出すからといって、それだけで疑われることはあまりありません。

この記事のおさらい

今回の記事のポイントは以下になります。

・幼児が頻繁に舌を出す代表的な原因としては、歯が生え始めていることが挙げられる

・口内をケガしている幼児も舌を出しやすくなる

・幼児が舌を出すことによって、嚙み合わせが悪くなることはほとんどない

・小児になっても舌を出す癖が抜けない場合、歯科クリニックに相談すべき

以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!

埼玉県和光市で歯科(歯医者さん)をお探しの際には、是非、和光おとなこども歯科にご連絡ください!
患者様のことを最優先に考えた、オーダーメイドの治療プログラムで対応させて頂きます。
タイトルとURLをコピーしました