まだ幼い子どもの口内では、さまざまな症状が見られる場合があります。
そのため、親御さんは具体的にどのような症状があるのかを把握し、発見した際の対処法についても理解しておかなければいけません。
ここからは、代表的な症状とその特徴、対処法について詳しく解説したいと思います。
上皮真珠
幼い子どもの口内に見られる症状としては、まず上皮真珠が挙げられます。
こちらは、生後数ヶ月の乳児の歯茎に見られる、半球状で米粒大の独立したあるいは複数並んだ白色、黄白色の腫瘤をいいます。
その見た目が真珠に似ていることから上皮真珠と呼ばれていて、歯を作った組織の一部が吸収されずに残り、変化することで形成されます。
見た感じは明らかに歯茎の異常ですが、もしこちらの症状を発見したとしても、親御さんは特に焦る必要はありません。
そのまましばらく様子を見ていれば、自然に上皮真珠は消滅します。
また、乳歯の萌出にも特に影響はありません。
リガフェーデ病
幼い子どもの口内に見られる症状としては、リガフェーデ病も挙げられます。
乳児の歯は、先端が少しギザギザしていることがあり、特に先天歯(出生時すでに生えていたまたは出生直後に生えた歯)は、エナメル質の形成が十分でなく、鋭利になっています。
また、授乳の際などに、尖った歯が舌の裏面に擦れた刺激で、潰瘍ができてしまうことがあります。
こちらがリガフェーデ病です。
潰瘍を放置すると、子どもは常に機嫌が悪くなったり、乳を飲まなくなったりしてしまうため、親御さんは歯の尖った部分を削る治療、歯を埋める材料で表面を覆う治療などを受けさせることも検討しましょう。
萌出性歯肉炎
萌出性歯肉炎も、幼い子どもの口内に見られる症状の1つです。
子どもの歯が生えるときには、歯茎から少しずつ頭を出してくるため、歯を覆う歯茎と歯の間には隙間ができます。
また、この隙間に食べカスなどが入り込み、不潔になることで、炎症を起こして赤く腫れることがあります。
こちらが萌出性歯肉炎です。
もし、あまりにも腫れがひどいのであれば、抗生物質を飲ませて対応しましょう。
多少赤みがある程度なら、口内を清潔にしてしばらく様子を見ます。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・上皮真珠は、幼い子どもの口内(歯茎)に見られる、半球状で米粒大の腫瘤
・リガフェーデ病は、授乳の際などに尖った歯が舌の裏面に擦れた刺激で、潰瘍ができてしまう症状
・萌出性歯肉炎は、子どもの歯が生える際にできる隙間に食べカスなどが入り、炎症を起こす症状
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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