歯がエナメル質を失うことの原因と悪影響について

“エナメル質”とは、歯の一番外側を覆っている硬い層のことをいいます。
また、こちらは人間の身体の中でもっとも硬い組織とされていますが、何らかの原因によって失われてしまうこともあります。
今回は、歯がエナメル質を失うことの原因とその悪影響について解説したいと思います。

歯がエナメル質を失う主な原因

歯がエナメル質を失う代表的な原因としては、虫歯や酸蝕歯が挙げられます。

口内に虫歯菌が増えると、酸が多く生成され、歯の表面にあるエナメル質を溶かしてしまいます。
虫歯を発症していない場合でも、酸の強い柑橘類などを多く食べたり、口内ケアを十分に行わなかったりした場合、酸によってエナメル質が失われることは十分にあります。

また、日常生活における行動によっても、歯はエナメル質を失うことが考えられます。

例えば、起きているとき、寝ているときに関わらず歯ぎしりや食いしばりをしている方、歯磨きの際に力を入れすぎている方などは、歯の表面が削られ、必然的にエナメル質を減少させてしまうため、注意しなければいけません。

歯がエナメル質を失うことによる悪影響

歯がエナメル質を失うと、虫歯を発症する可能性が高くなります。

一般的に、虫歯は歯の表面から進行するものですが、十分なエナメル質を持っていれば、簡単には内部まで虫歯菌が入り込みません。
そのため、丁寧なブラッシングなどで早めのケアをしていれば、初期段階で虫歯菌を退けることが可能です。

しかし、すでに多くのエナメル質を失っている場合、短期間で歯の内部まで虫歯菌が侵入するため、虫歯のリスクは確実に上昇します。

また、歯がエナメル質を失うことの悪影響としては、知覚過敏の発症も挙げられます。
こちらは、エナメル質が薄いことにより、歯の内部にある象牙質に刺激が伝わりやすくなることが理由です。

その他、見た目が悪くなってしまうことも、歯がエナメル質を失うことによる悪影響の1つです。

エナメル質は透明に近い白色ですが、一方で象牙質は黄色っぽい色をしています。
つまり、エナメル質の量が減少すればするほど、象牙質の色が透けて、歯が黄色っぽく見えてしまうということです。

この記事のおさらい

今回の記事のポイントは以下になります。

・エナメル質は歯の一番外側を覆っている硬い層

・歯がエナメル質を代表的な原因は虫歯や酸蝕歯

・慢性的な歯ぎしりや食いしばりによっても、エナメル質は失われる

・歯がエナメル質を失うと、虫歯や知覚過敏のリスクが高くなる

・エナメル質が減少すると、象牙質が透けて歯が黄色く見えやすい

以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!

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