幼い子どもは、自力で十分な歯磨きをするのが難しいため、親御さんが仕上げ磨きによってカバーしなければいけません。
また、子どもが虫歯を発症しやすい箇所は年齢によって異なり、そちらのポイントを重点的に磨いてあげる必要があります。
今回は、子どもが虫歯になりやすい箇所について、年齢別に見ていきます。
1~2歳
1~2歳の子どもは、上の前歯で虫歯を発症しやすいです。
なぜなら、これくらいの年齢の子どもは、上の前歯でかじり取るようにして、食事を摂ることが多いからです。
しかし、虫歯を予防したいからといって、かじり取るようにして食べるのをやめさせるのは良くありません。
手でものを掴み、かじり取るように食べるという行動は、今後お箸やスプーン、フォークなどを使って食事をするための勉強の1つであり、身体に覚えさせる必要があります。
そのため、虫歯予防に関しては、親御さんがしっかりと上の前歯の裏側を磨くことによって実施しなければいけません。
2~3歳
2~3歳の子どもは、奥歯のものを噛む面で虫歯を発症しやすい傾向にあります。
こちらは、前歯でかじり取って食べる動きが減り、徐々に奥歯で噛んで食べるようになってくることが理由です。
奥歯は非常に磨き残しが多い箇所であり、幼い子どもは特に磨き足りないことが多いため、親御さんがしっかり仕上げ磨きをしてあげましょう。
ちなみに、2~3歳の場合、まだ前歯を使用する機会も多いです。
そのため、奥歯とあわせて、引き続き上の前歯の食べカスについてもしっかりとチェックしてあげましょう。
特に、前歯の裏側は、子どもを立たせた状態ではとても見づらいため、注意してください。
4~5歳
4~5歳の子どもは、奥歯の間で虫歯を発症しやすくなります。
これくらいの年齢になると、奥歯のさらに奥から第一大臼歯が生え始め、それに奥歯が押されることで、歯間は狭くなります。
また、このとき第一大臼歯と奥歯の間が汚れていた場合、歯間が狭まることで食べカスが閉じ込められ、虫歯を発症しやすくなってしまいます。
ちなみに、奥歯の間の仕上げ磨きは、歯ブラシだけでなくフロスも併用することをおすすめします。
6歳以降
6歳頃に一番奥に生えてくる6歳臼歯は、完全に生え揃うまでに約1年かかります。
その間、手前の乳歯よりも一段低い位置にあるため、普通に横から歯ブラシを動かすだけでは毛先がまったく届きません。
さらに、生えたての永久歯は未成熟で非常にやわらかく、酸に溶けやすい状態です。
この時期の噛み合わせの溝は、子どもの全永久歯の中でもっとも虫歯リスクが高い場所と言えます。
歯ブラシを口の真横から入れ、1本だけを独立して細かく磨く工夫が必要です。
また乳歯が抜けてから永久歯が頭を出すまでの期間は、口の中に大きな隙間や不規則な段差が生まれます。
この段差には、食べカスが非常に詰まりやすいです。
その上「グラグラして痛い」「生えかけの歯肉が触れると痛い」という理由から、子どもがブラッシングを無意識に避けてしまうため、プラークの温床になります。
普通の歯ブラシでは毛先が届かないため、ヘッドの小さなワンタフトブラシを使い、優しく狙い磨きをする必要があります。
新しく生えた永久歯の歯と歯の間も注意すべき
前歯や真ん中の奥歯である小臼歯が永久歯に生え変わると、乳歯の頃にあった健康的な隙間が閉じ、しっかりと歯と歯が接触し始めます。
この永久歯同士が接する面は、非常に緊密でブラッシングだけでは絶対に汚れが落ちません。
また高学年になり行動範囲が広がると、塾や習い事の合間に炭酸飲料やスポーツドリンク、スナック菓子を口にする機会が増え、この隙間から一気に虫歯が進行します。
そのため、1日1回のデンタルフロスが不可欠になる時期です。
盲孔や12歳臼歯の萌出部分について
上の前歯が永久歯に生え変わった際、特に注意したいのが歯の裏側にある“盲孔”という生まれつきの深い窪みです。
日本人の約1〜2割に見られる形態で、一見するとただの溝ですが、奥が深くポケットのようになっているため、着色汚れやプラークが入り込むと自力ではかき出せません。
タフトブラシで丁寧にケアをするとともに、非常に虫歯になりやすいため、歯科クリニックで事前にシーラントをしてもらうのがもっとも効果的です。
シーラントは、虫歯になりやすい箇所を専用の薬剤で防ぐ処置で、小児歯科治療としてはとても一般的です。
また小学校高学年から中学生にかけて、6歳臼歯のさらに奥に第二大臼歯(12歳臼歯)が生えてきます。
こちらは喉に近い一番奥のエリアであるため、本人が生えてきていることにすら気づかないケースが多々あります。
口の最奥部はただでさえ歯ブラシが届きにくく、12歳頃になると親の仕上げ磨きからも卒業していることが多いです。
そのため、第二大臼歯の発見が遅れて生えきった時にはすでに、大きな虫歯になっているというトラブルが頻発します。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・1~2歳の子どもはものをかじり取って食べるため、上の前歯が虫歯になりやすい
・2~3歳の子どもは、奥歯のものを噛む面で虫歯を発症しやすくなる
・前歯の裏側の仕上げ磨きは、子どもを寝かせた状態で行うべき
・4~5歳になると、奥歯のさらに奥から歯が生え、それらの歯の間で虫歯ができやすくなる
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!

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