子どもの歯を強くするためには、日々親御さんが気を遣い、適切な食事づくりを実践しなければいけません。
逆に、親御さんが工夫をしない場合、口内環境が良くないまま成長してしまう可能性があるため、注意が必要です。
ここからは、小児歯科で学びたい、子どもの歯を強くするための食事づくりについて解説します。
カルシウムを多く摂取させる
小児歯科では、子どもの歯に良い影響を与える食事づくりについて、レクチャーしてもらうことが可能です。
このとき、必ずと言って良いほど勧められるのは、カルシウムを多く摂取させることです。
カルシウムの摂取量が少ないと、骨や歯の中からカルシウムが溶け出し、歯の質は低下します。
また、成人してからカルシウムを多く摂取しても、大きな効果は期待できません。
子どものうちに摂取しておくことで、丈夫な歯の土台が作られます。
そのため、親御さんは、特に子どもの永久歯が生え揃うまでの時期に、以下のような食品を多く与えるようにしましょう。
・牛乳
・ヨーグルト
・チーズ
・ひじき
・煮干し
・わかめ など
栄養バランスの良い食事づくりを心掛ける
小児歯科で学びたい、子どもの歯を強くするためのポイントとしては、栄養バランスの整った食事づくりをすることを挙げられます。
先ほど、カルシウムを多く摂取させることが重要だという話をしましたが、もちろんそれだけで歯が強くなるわけではありません。
以下のような栄養素をまんべんなく摂取させることで、初めて強固な歯が作られます。
・タンパク質(歯の基礎になるもの)…卵、豆腐など
・ビタミンA(エナメル質を形成するもの)…豚肉、ホウレンソウなど
・ビタミンC(象牙質を形成するもの)…みかん、ピーマンなど
・リン(歯を強化するもの)…米、牛肉など
よく噛ませる
子どもの歯を強くするためには、よく噛ませることも大切です。
しっかり噛んで食べなければいけない食事を与えることで、歯の土台となる顎の成長が促進され、噛み合わせも良くなります。
具体的には、根菜や乾物、魚介類などを食事に採り入れることで、必然的に子どもの歯は強くなります。
逆に、柔らかいものばかり与えていると、顎が十分に発達しない上に、肥満のリスクも高まってしまうため、注意がしてください。
子どもの好き嫌いをなくすための調理法
前述の通り、子どもの歯を強くするにはさまざまな食品を食べさせなければいけません。
しかし、子どもは好き嫌いが多く、特に野菜などは嫌がってなかなか食べないことがあります。
このようなケースでは、子どもが好きなものに混ぜ込んで食べさせるなどの工夫が必要です。
例えばハンバーグに野菜をすり潰したり、細かく刻んだりして入れることで、子どもに気付かれることなく食べさせられる可能性があります。
また味が苦手な食材を使用する際は、カレー粉やチーズなどを駆使し、子どもが好きな味付けに変えても食べやすくなります。
さらにコロッケのような揚げ物にしても、苦手な食材を効率良く食べさせることにつながります。
栄養が足りない場合はサプリメントでカバーする
どうしても料理をつくる時間がないという場合は、サプリメントで子どもの歯に必要な栄養素を補いましょう。
サプリメントであれば、料理をする場合と比べて手軽に栄養を摂取させられます。
ただし、子どもにサプリメントを与える際は、必ず栄養機能食品の記載があるものを選びましょう。
栄養機能食品は、消費者庁に申請をした上で販売している食品です。
一定のルールに従って、パッケージに栄養素の含有量が表示されているため、子どもにサプリメントを与える際には必要な量を判断するのに役立ちます。
子どもの歯を悪くする食品について
子どもの歯を悪くする食品としては、糖分の多いものや酸性の強いものが挙げられます。
砂糖を多く含む菓子類や清涼飲料水といったものは、虫歯菌の大好物です。
そのため、しっかりブラッシングをしていたとしても、あまり摂取すべきではありません。
また酸性の強い食品は、歯のエナメル質を溶かしてしまう可能性があります。
例えば柑橘類や酢の物、スポーツドリンクなどは、食べすぎや飲みすぎに注意が必要です。
ちなみに酸性のものを食べた直後は、水で口をすすぐことによって歯に酸が触れる時間を減らせます。
子どもの歯を悪くする食事の習慣について
食べ物の内容に気を付けていても、ダラダラ食べをしていると子どもの虫歯リスクは高くなります。
長時間ダラダラと食事を続けていると、口内が酸性になって歯が溶けやすくなります。
こちらは酸性の強いものを食べていなくても起こり得る現象です。
そのため、子どもの食事時間は一定に保ち、適切なタイミングで終了することが大切です。
また子どもに食事を与える際は、親御さんが使用したスプーンなどを使用してはいけません。
親御さんが使用したものをそのまま子どもの口内に入れると、虫歯菌がうつってしまうおそれがあります。
大人と子どもの食器は分け、共有しないようにするのが重要です。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・小児歯科では、子どもの歯を強くする食事づくりについてレクチャーしてもらえる
・カルシウムを積極的に与えることで、丈夫な歯の土台が作られる
・他の栄養素もバランス良く摂取させることで、より歯は強くなる
・根菜や乾物など、よく噛まなければいけない食材を与えるのもおすすめ
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
患者様のことを最優先に考えた、オーダーメイドの治療プログラムで対応させて頂きます。