初めて歯科クリニックに訪れる際、患者様は問診票を書くことになります。
しかし、事前にどのような項目があるのか、何を書けば良いのかなどを把握していなければ、初診当日に困ってしまう可能性があります。
ここからは、歯科クリニックにおける問診票の正しい書き方について解説しましょう。
問診票の概要
問診票とは、現在の心身の状態、病歴、アレルギーの有無などについての質問をまとめた書類のことをいいます。
一般的には、初診の方が診察を受ける前に記入し、クリニック側に提出します。
歯科クリニックにも当然問診票は存在し、医師はこちらの内容を参考に、これから行う治療の方針や内容を決定するため、必ず正しい内容にしなければいけません。
歯科クリニックにおける問診票の正しい書き方
歯科クリニックで問診票を書く際は、まず受診の目的をできるだけ具体的に記入することを意識しましょう。
例えば、歯の痛みを治療してもらいたい場合、ただ単に“歯が痛む”と書くのではなく、“ズキズキ痛む”、“しみるように痛む”、“継続的に痛む”など、詳しい症状についてもあわせて記入すべきです。
些細なことを少しでも記入することで、診察や治療が円滑に進む可能性があります。
また、歯科クリニックで問診票を書く際は、既往歴や投薬歴についても、詳しく記入しなければいけません。
既往歴とは、これまでにかかった病気で現在は治癒しているもののことをいいます。
高血圧や糖尿病などの生活習慣病、あるいは気管支喘息といった症状の既往歴がある場合、歯科クリニック側は治療体制を整えなければいけないため、必ず記入します。
そして、投薬歴についても、なるべく正確な情報を提供すべく薬手帳を持参し、正しい薬の名称を記入しましょう。
ちなみに、投薬の種類が多い場合は、歯科クリニックの医師に直接薬手帳を見せるだけでOKの場合もあります。
生活習慣や希望する治療範囲も記入すべき
歯科クリニックの問診票では、患者さんの生活習慣や希望する治療範囲についても、欄がある場合は細かく記入すべきです。
例えば普段の食生活やブラッシングの頻度など、生活習慣とデンタルケアに関する情報を記入すれば、虫歯や歯周病のリスク評価に役立ててもらうことができます。
また患者さんの中には、「現在痛みがある歯だけ治療したい」という方もいれば、「治療できる歯はすべて治療したい」という方もいます。
そのため、こういった要望についてもなるべく細かく記入するのが望ましいです。
ちなみに保険診療の範囲内での治療を望むのか、自由診療も許容できるのかなど、予算感や治療に対する考えも伝えておきましょう。
問診票の住所や電話番号の記入について
歯科クリニックの問診票では、患者さんの住所や電話番号を記入することも多いです。
このとき、住所や電話番号の欄を空欄にしたり、意図的に事実と異なった情報を記入したりする患者さんがいます。
こちらは、個人情報保護の観点からそうしている方が多いのだと推測されますが、正確に記入した方が患者さんのためになります。
例えば大型の台風など、急な天候の変化により、歯科クリニックを閉院しなければいけないことがあります。
患者さんが問診票に記入した電話番号が事実と異なる場合、このようなケースで事前に歯科クリニック側から連絡することができません。
問診票のプライバシー保護について
先ほど個人情報保護の観点から、問診票に住所や電話番号を書くのをためらう方がいるという話をしました。
しかし、実際歯科クリニックでは、患者さんの個人情報が漏れないような対策が施されています。
例えば歯科クリニックは、患者さんから提供された情報を第三者に無断提供できませんし、問診票の内容は患者さんの同意なしに外部に流出することはありません。
これらは法律で定められているルールです。
また問診票の情報は紙媒体や電子データで管理されますが、いずれも厳重なセキュリティ対策が取られています。
その他の注意すべきこと
その他、歯科クリニックの問診票で伝えるべきなのは、アレルギーの有無です。
アレルギーを持っている方は、治療や麻酔などの際に蕁麻疹が出るなど、何かしらの反応があることが予想されるため、必ず伝えなければいけません。
また、歯科金属アレルギーの方は、詰め物や被せ物を適切なものにしなければいけないため、忘れずに問診票に記入しましょう。
喫煙や妊娠などに関することも記入しよう
現在喫煙をしている患者さんは、問診票にその頻度や量の記入が必要になります。
こちらは、喫煙が歯周病やインプラントなどの治療の成功率に影響を与える可能性があるからです。
たとえ頻度や量が多かったとしても、正直に記入しましょう。
また現在妊娠している方や授乳中の方は、その旨も包み隠さず伝えなければいけません。
妊婦さんの歯科治療は、お世辞にもリスクが低いとは言えないため、歯科クリニック側はその旨を把握しておく必要があります。
場合によっては、歯科治療で使用する薬が胎児や乳児に影響を与える可能性があるため、記入漏れがないよう注意してください。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・歯科クリニックで問診票を書く際は、受診の目的をできるだけ具体的に記入する
・歯科クリニックの問診票には、既往歴や投薬歴についても詳しく記入する
・歯科金属アレルギーの方は、詰め物や被せ物の素材に影響が出るため、必ず問診票で伝えなければいけない
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!
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