歯茎が下がってしまう主な原因について知っておこう

ふと鏡を見たときに、以前より歯茎が下がっているように見えたり、歯が伸びているように見えたりすることがあります。
では、このような歯茎の変化が起こる原因は何なのでしょうか?
歯茎が下がることによるデメリットとあわせて解説しますので、気になる方はぜひ最後までご覧ください。

歯茎が下がる主な原因は?

歯茎が下がる原因はいくつかありますが、まず考えられるのは加齢です。
年齢を重ねると、歯茎は肌と同じようにハリを失い、少しずつ下がってきます。
これにより、歯と歯の間に隙間ができたり、歯の根っこ部分が露出したりすることも珍しくありません。

また、若くして歯茎が下がってしまったという方は、歯磨きの方法が適切ではない可能性があります。
以下の方法に当てはまる場合、歯茎が下がったり、歯の根っこの表面を削ったりしてしまうおそれがあるため、注意しましょう。

・強い力でブラッシングをする
・毛先が極端に硬い歯ブラシを使用する
・毛先が痛んだ(広がった)歯ブラシを使用する

その他、歯茎が下がる原因としては、歯周病が進行することも挙げられます。
歯周病にかかっているにもかかわらず、治療せずに放置していると、細菌の毒素により、歯を支えている歯槽骨という骨が溶け、歯茎が下がることがあります。

歯ぎしりや食いしばりが原因になることも

歯茎が下がる原因としては、歯ぎしりや食いしばりも挙げられます。

歯ぎしりや食いしばりは、普段噛む力の数十倍以上の力がかかっていると言われています。
その力は数百kgに及ぶこともあり、このような過度な力がかかることで、歯を支える骨に負担がかかり、歯茎が下がることがあります。

また歯ぎしりや食いしばりの多くは、起きているときよりも寝ているときに行われることが多いです。
そのため、いつの間にか無意識のうちに歯ぎしりや食いしばりが強くなり、気付いたらすでに歯茎が下がっていたというケースも珍しくありません。

噛み合わせの悪さも原因の一つ

噛み合わせの悪さも、歯茎が下がる原因の一つです。

悪い噛み合わせは不正咬合といって、こちらにはさまざまな種類があります。
代表的なものに出っ歯やすきっ歯、叢生や開咬などが挙げられます。

またこれらのいずれかに該当する方は、特定の歯にばかり力が集中し、局所的に歯茎が下がることがあります。
つまり一部の歯茎だけが下がるため、とても不自然な歯茎の見た目になるということです。

歯茎が下がることのデメリット

歯茎が下がることのデメリットは、なんといっても審美的な問題が生じることです。
具体的には、歯が長く見え、歯茎とのバランスが不自然になってしまいます。
もちろん、バランスの崩れた歯と歯茎を見られたくないという思いから、会話の際に気を遣ったり、笑顔に自信がなくなったりすることも考えられます。

また、食べカスが詰まりやすくなることもデメリットです。
歯茎が下がると、歯と歯の間には隙間ができ、これまで以上に食べカスが残りやすくなります。
もちろん、こちらは虫歯や歯周病のリスクが高まることにもつながるため、注意しなければいけません。

その他でいうと、知覚過敏になりやすいというのも、歯茎が下がるデメリットの1つです。
歯茎が退縮することで、歯根部分の象牙質は剥き出しになり、こちらは神経に近い部分であるため、そのままの状態だと必然的に知覚過敏のリスクは高まります。

その他のデメリット

歯茎が下がるその他のデメリットとしては、口臭の発生も挙げられます。

前述した通り、歯茎が下がると歯と歯の間の隙間が大きくなり、食べカスが詰まりやすくなります。
また食べカスが詰まるということは、口内の細菌が増殖しやすいということであり、こちらは口臭の原因になります。

口臭は、本人だけが我慢すれば済むという問題ではありません。
特にひどい口臭については、数m離れている周りの方にまでニオイが届くことがあります。

もちろん、職場などで常にひどい口臭を発していると、周りの同僚から距離を取られることにつながります。

歯茎が下がってしまった場合の対処法

歯茎が以前より下がってしまったという方は、原因や進行度によって適切な治療法が異なります。

歯周病が原因で歯茎が下がっている場合、まずは歯石除去を行い、歯周病菌の数を減らします。
ここでいう歯石除去とは、歯科クリニックで行われるスケーリングやルートプレーニングのことを指しています。
これにより、歯茎の炎症を抑え、それ以上の退縮を防ぎます。

自宅でのセルフケアだけでは、歯や歯茎にこびりついた歯石を除去することはできません。

また歯周病によって失われた歯槽骨や歯茎などを再生させたい場合は歯周組織再生療法、下がった歯茎を物理的に治療する場合は外科的治療などが選択されます。

一度下がってしまった歯茎は、残念ながら自然に元に戻ることはありません。
そのため、まずは歯科クリニックで正確な診断を受け、適した治療を受けるのが大切です。

この記事のおさらい

今回の記事のポイントは以下になります。

・歯茎が下がる一番の原因は加齢

・若いのに歯茎が下がっている方は、歯磨きの方法を間違っている可能性がある

・歯周病が進行することも、歯茎が下がる原因の1つ

・歯茎が下がると見た目が悪くなり、虫歯や歯周病、知覚過敏のリスクも高まる

以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!

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