【豆知識】歯磨きの際にえずくのを防ぐ方法

歯磨きをする際、毎回同じようなタイミングでえずいてしまう…という方はいませんか?
このような現象は、主に中年男性が悩まされているイメージです。
でも実際は、若年男性や女性でも充分起こり得ますから、人知れず悩んでいるという方も多いでしょう。
そこで今回は、歯磨きの際にえずくのを防ぐ方法について解説します。

歯磨きでえずくのはなぜ?

歯磨きをする際、ついついえずいてしまう現象は、“嘔吐反射(おうとはんしゃ)”と呼ばれるものです。

こちらは、基本的には生理的な反射で、喉の奥に異物を感じたとき、吐き気を催すというものです。
症状がひどい場合、少し歯ブラシが舌に触れただけでえずいてしまうことも珍しくありません。

過去に喉を詰まらせてしまったことがある方などは、そのときのことがトラウマとなり、嘔吐反射が起こりやすくなるとも言われています。

ストレスや体調不良が原因になることも

ストレスや体調不良などの原因により、嘔吐反射が出てしまうケースもあります。

精神的なストレスや緊張は、吐き気と関連性があるとされています。
そのため、リラックスした状態でブラッシングを行うことにより、反射を和らげることができるかもしれません。

また風邪を引いていたり、胃の不調が合ったりするときは、喉の反射が敏感になることがあるため、体調を整えるのが望ましいです。

さらに吐き気が続く場合、他の疾患に発症している可能性もあるため、歯科クリニック以外にも内科などに相談すべきです。

歯磨きの際にえずくのを放置するとどうなる?

歯磨きの際にえずくのを放置していると、当然歯磨きという行為自体が辛くなってきます。
その結果、歯磨きが適当になったり、頻度が減ったりして、虫歯や歯周病につながるため、何かしらの対処はしなければいけません。

もちろん、歯磨きの度にえずいていると、身体の負担が大きくなり、体調悪化につながるおそれもあります。

歯磨きでえずくのを防ぐ方法

毎回歯磨きでえずいてしまう方は、以下の方法を実践してみてください。

・歯ブラシを舌に触れないようにする
歯ブラシが舌に触れることでスイッチが入り、えずきやすくなるという方は多いため、なるべく触れるのは避けましょう。

・顎を引いた状態で歯を磨く
顎を引き、喉の奥に異物が近づく感覚を減らすことで、えずくのを防止しやすくなります。

・ヘッドの小さい歯ブラシで磨く
ヘッドが大きいと、どうしても舌に振れやすくなったり、異物感が強くなったりするため、できるだけ小さい歯ブラシを選びましょう。

・冷やした歯ブラシで磨く
ぬるい温度の歯ブラシよりも、冷蔵庫などで冷やした冷たい歯ブラシを使用した方が、えずきにくくなります。

・歯磨き粉を変える
匂いが強かったり、泡が立ちやすかったりする歯磨き粉は、どうしても異物感があるため、発泡性のないジェル状の歯磨き粉などに変えるのもおすすめです。

その他の嘔吐反射を防ぐ方法

歯磨きの際にえずいてしまうのを防ぐ方法としては、上記の他にも歯ブラシを小さく動かすことや、歯磨き粉の量を見直すことなどが挙げられます。

たとえヘッドの小さい歯ブラシであっても、大きく動かしながらゴシゴシと磨くと、口の奥まで歯ブラシが入り込むため、えずきやすくなります。
そのためなるべく歯ブラシを小刻みに動かし、歯を1本1本磨くようにすることで、嘔吐反射を軽減できます。

また歯磨き粉の量が多すぎると、口内が泡でいっぱいになってしまいます。
発泡成分が少ない歯磨き粉であっても、使用する量が多ければ意味がありませんので、注意してください。

えずいた後のブラッシングは問題ない?

ブラッシングによってえずいたとしても、そのままブラッシングを継続することはできます。
ただし、嘔吐してしまった後は歯を傷つけることがあるため、不快感があってもブラッシングは避けるべきです。

嘔吐後は口内に胃酸が流れ込むため、歯の表面が酸で溶けてガサガサになります。
こちらは脱灰と呼ばれ、歯のエナメル質が胃酸によって溶けてミネラルが失われる現象です。

また脱灰では、唾液に含まれるタンパク質まで失われるため、歯の防御機能が低下します。
嘔吐後すぐにブラッシングをしてはいけないのはそのためです。

嘔吐後は、まず水で口をすすぐことが重要です。
これにより、胃酸や胃の中の残留物を除去し、口内を中性にする効果があります。

歯科治療の途中にえずいたらどうする?

歯磨きでえずいてしまう方は、口内に器具などを入れて行う歯科治療でも、同様にえずいてしまう可能性が高いです。
このような場合は、前もって歯科医師にえずきやすいことを伝えておく必要があります。

吐き気に限らず、緊張や恐怖で口を開けられなかったり、口の中の神経が過敏で治療の苦痛が大きかったりする場合は、必ず伝えてください。
こうすることで、歯科医師は鎮静剤や麻酔薬を使い、意識をもうろうとさせてその間に治療を行うなどの工夫をしてくれます。

ちなみに麻酔の方法には、静脈内鎮静法や笑気麻酔などがあります。

この記事のおさらい

今回の記事のポイントは以下になります。

・歯磨きでえずくのは“嘔吐反射”という現象

・嘔吐反射を放置すると歯磨きがおざなりになり、虫歯や歯周病のリスクが高まる

・顎を引き、舌に歯ブラシが触れないにみがくと、えずく可能性は低くなる

・歯ブラシのヘッドや温度、歯磨き粉を変えるのも効果的

以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!

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