キシリトールガムは、虫歯を予防できる食品として広く知られています。
具体的には、プラーク中の酸を中和して虫歯の進行を抑えたり、唾液量を増やして良い口内環境を作ったりしてくれます。
今回は、キシリトールガムが持つ虫歯予防効果をさらにアップさせる方法について解説しましょう。
糖類を含まない商品を選ぶ
キシリトールガムの虫歯予防効果を高めるためには、糖類を一切含まない商品を選びましょう。
キシリトールには、他の甘味成分が酸を生成するのを止める機能がありません。
つまり、甘味成分として少しでも糖類が含まれていると、そちらが虫歯の原因になる可能性はあるということです。
よって、キシリトールガムを虫歯予防として食べるのであれば、主に歯科クリニックで販売されているキシリトール100%の商品を選ぶべきです。
もし、市販のガムを購入するのであれば、パッケージの成分分析表をチェックし、糖類が0gになっているものを選ぶようにしてください。
酸性物を含まない商品を選ぶ
キシリトールガムの虫歯予防効果をアップさせる方法としては、酸性物を含まない商品を選ぶことも挙げられます。
酸性物とは、そちら自体が酸としての性質を持っているものを指しますが、歯は酸による刺激にとても弱いため、あまり摂取すべきではありません。
こちらは、歯が酸性環境にさらされることで、表面からカルシウムやリンといった成分が溶け出してしまうことが原因です。
よって、以下のような酸性物入りのキシリトールガムは、なるべく摂取を控えましょう。
・クエン酸
・果汁
特に、果汁の中でもレモン等の柑橘系は酸性が強いため、注意が必要です。
ちなみにレモン果汁のpH値は2と、歯が溶け出すとされている5.5を遥かに下回っています。
食後5分以上噛み続ける
キシリトールガムの虫歯予防効果をアップさせる方法には、食後5分以上嚙み続けることも挙げられます。
たとえ、キシリトール100%のガムであったとしても、少し噛んですぐに口から出してしまうと、大きな虫歯予防効果は望めません。
食後に5分以上噛み続けることで、成分が口内に浸透し、唾液の量も増加するため、歯の浄化作用や再石灰化が期待できます。
もちろん、食後にキシリトールガムを噛んだ後は、丁寧に歯磨きをすることも忘れてはいけません。
効果的なタイミングで噛む
キシリトールガムの虫歯予防効果を高める方法としては、効果的なタイミングで噛むことも挙げられます。
ここでいう効果的なタイミングとは、食後や就寝前などを指しています。
食後、口の中は食べ物に含まれる酸や虫歯菌が出す酸によって酸性に傾き、歯が溶けやすい状態になります。
このタイミングでキシリトールガムを噛むことで、唾液の分泌が促進され、酸を中和し、歯の再石灰化を助けます。
また就寝中は唾液の分泌量が減少するため、寝る前にキシリトールガムを噛むのも有効です。
ちなみに、ブラッシングの前にキシリトールガムを噛むのもおすすめです。
ブラッシング前に噛んでおくと、唾液が増えて歯の表面の汚れが落ちやすくなり、ブラッシング効果が高まります。
唾液をすぐに飲み込まない
キシリトールガムの虫歯予防効果をアップさせるには、唾液をすぐに飲み込まないことも大切です。
先ほど、キシリトールガムは食後5分以上噛み続けなければいけないという話をしました。
こちらは唾液腺を刺激し、唾液の分泌を促すためです。
しかし、ガムを噛み始めた頃に出るキシリトール成分が含まれた唾液は、すぐに飲み込んではいけません。
ある程度口の中に滞在させておくことで、キシリトールが口の中で効果を発揮しやすくなります。
ちなみにブラッシングをした後、水でうがいをしすぎない方が良いのも、こちらと同じ理由です。
少量の水で1回だけうがいする程度にとどめておく方が、歯磨き粉に含まれるフッ素などが口内で虫歯予防効果を発揮しやすいです。
継続して使用する
キシリトールガムで虫歯予防を行うのであれば、とにかく継続して噛み続けることが大切です。
キシリトールは、確かに虫歯予防効果を発揮する成分ですが、ガムを1日噛んだからといって劇的な効果が得られるわけではありません。
1日噛んだ程度では、ハッキリ言って何も噛んでいないのと同じです。
これはキシリトールガムだけでなく、すべての虫歯予防対策に言えることですが、やはりある程度の期間継続しなければ効果が期待できません。
キシリトールも、毎日ガムから摂取することにより、少しずつ虫歯の進行を抑えたり唾液の分泌量を増やしたりしてくれます。
ちなみに、キシリトールガムを選ぶ際は続けやすさを重視するために、商品のコストや流通量なども考慮すべきです。
キシリトールガムはどれもそこまで値段が変わりませんが、あまりに高額なものを選ぶと金銭的な問題から継続が難しくなるおそれがあります。
また毎日継続して噛むキシリトールガムは、スーパーやコンビニ、ドラッグストアなど、どこでも購入できるものが望ましいです。
そうでなければ、手に入らないときはガムを噛むことができません。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・キシリトールガムは虫歯を予防できる代表的な食品の1つ
・主に歯科クリニックで販売されているキシリトール100%のガムを食べるのがおすすめ
・クエン酸や果汁など、酸性物を含まないガムを選ぶのもポイント
・食後5分以上嚙み続けることで、大きな虫歯予防効果が期待できる
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!

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