虫歯のリスクが低いアルコールにはどのようなものがある?

ジュースやお茶など、酸性の飲み物(pH値が低い飲み物)をたくさん飲むと、歯が溶けやすく、虫歯のリスクも上昇します。
それはアルコールにも同じことが言えるのですが、中には、虫歯リスクの低い類のものもあるのです。
pH値が高く、比較的虫歯のリスクが低いアルコールには一体、どのようなものがあるのでしょうか?
いくつかご紹介しましょう。

麦焼酎

虫歯のリスクが低いアルコールとしては、まず“麦焼酎”が挙げられます。

アルコール類としてはpH値が高めで、大体6.3程度とされています。
こちらは、緑茶や牛乳などとあまり変わらない数値であり、限りなく中性に近いと言えるでしょう。

歯のエナメル質は、pH値5.5程度から溶け始めるとされているため、しっかりと歯磨きをしていれば、麦焼酎が直接的な虫歯の原因になることは考えにくいです。

ウイスキー

虫歯のリスクが比較的低いアルコールには、“ウイスキー”も挙げられます。
こちらのpH値は5.0程度であり、歯のエナメル質を溶かすとされる数値は下回っていますが、アルコール全体で見ると悪い数値ではありません。

そして、ウイスキーが虫歯につながりにくい理由としては、糖質が含まれていないことが挙げられます。
こちらは、発酵した酒を蒸留する過程において、糖質などの成分が除去されることが理由です。

ダラダラと長時間アルコールを口に含み、糖質が滞留することでも、虫歯のリスクは高まってしまうため、そのような心配がないウイスキーは虫歯に強いアルコールと言えるでしょう。

ダラダラ摂取すると虫歯のリスクが高まる

気の合う友人や、会社の同僚と笑ったり、語ったりしながら飲むお酒、一人で1日の疲れを癒すお酒、夫婦で飲むお酒など、お酒の席は楽しく、ついダラダラと長時間飲んでしまうという方も多いかと思います。

しかし、比較的虫歯のリスクが低いアルコール類であっても、ダラダラ飲みをしていると、口内が酸性になり、虫歯菌が活発に働きます。

また、虫歯菌が口内に留まった糖を分解し、酸をつくり出して歯を溶かしてしまいます。

口内は、1日のうち何度も中性になったり、酸性になったりを繰り返していますが、ダラダラ飲みをしていると時間が長くなると、口内が酸性になっている時間も長くなるため、注意が必要です。

前もってアルコールを摂取する時間を決めておき、それを超えないように自制することが、虫歯予防への第一歩です。

適宜水分を摂取することも大切

アルコールを摂取している最中は、アルコールばかりでなく、水分も適宜摂取することが大切です。

アルコールには利尿作用があるため、多く摂取すると身体が脱水症状になってしまいます。

こちらは、唾液の分泌量の減少、口内の乾燥を招きます。

また、唾液には口内の汚れを洗い流す作用や、抗菌作用があります。

唾液の分泌量が減ると、これらの作用が弱くなってしまい、虫歯になりやすくなると考えられています。

そのため、アルコールの間に、水やお茶などのチェイサーを挟み、水分を摂るようにしましょう。

こうすることで、体内や口内の水分量がある程度保たれます。

酔っぱらうと歯磨きがおろそかになりやすい

酔っぱらってしまうほどアルコールを摂取したとき、お風呂や歯磨きが面倒になった経験がある方は多いかと思います。

「1日くらい大丈夫だろう」と考える方もいるかもしれませんが、このようなケースほど、しっかりと歯磨きをすべきだと言えます。

人は就寝すると、唾液の分泌量が大幅に少なくなります。

先ほども触れたように、唾液には洗浄効果や殺菌作用など、虫歯予防をするにあたって良い作用をもたらすため、歯磨きをせずに寝てしまうと、就寝中に虫歯菌が大幅に繁殖し、虫歯のリスクが高まります。

虫歯になりにくいおつまみについて

アルコールを摂取する際は、虫歯になりにくいアルコールを選ぶだけでなく、虫歯になりにくいおつまみを選ぶのも大切です。

例えば、スルメはしっかりと噛んで食べることから、唾液の分泌が促されますし、カルシウムが豊富な小魚も、虫歯になりにくいおつまみの一つです。

また、意外に思われる方もいるかもしれませんが、チーズも虫歯予防には効果的です。

チーズに含まれるリン酸カルシウムは、虫歯菌が出す酸により、歯の成分であるカルシウムやリンが溶け出すのを減少させます。

虫歯のリスクが高いアルコールは?

逆に、数ある種類の中でも、虫歯のリスクが高いアルコールにはどのようなものが挙げられるのでしょうか?
以下の種類は、pH値が極めて低く、なおかつ基本的に糖質も含まれているため、虫歯になりやすいと言えます。

・白ワイン:pH値2.3~3.4
・赤ワイン:pH値2.6~3.8
・チューハイ:pH値2.5~2.9
・梅酒:pH値2.9~3.1
・スパークリングワイン:pH値3.2 など

これらの他、ハイボールやマッコリ、発泡酒やビール、日本酒など、アルコールのほとんどはpH値4.0を下回っています。
つまり、虫歯のリスクが比較的低いアルコールは存在するものの、それはほんのわずか一部に過ぎないということです。

もちろん、虫歯の治療中には、できる限り摂取を控えなければいけません。

この記事のおさらい

今回の記事のポイントは以下になります。

・麦焼酎はアルコールの中ではpH値がかなり低め

・ウイスキーは糖質が含まれていないため、比較的虫歯のリスクが低い

・アルコール類のほとんどはpH値4.0以下で、虫歯のリスクが高い

・虫歯の治療中は極力アルコールの摂取を控えるべき

以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!

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