虫歯の放置によって発生する“目”への影響について

自覚症状があるにも関わらず、虫歯を治療せずそのままにしていると、激しい痛みや強烈な口臭、神経の壊死などの症状が出ることがあります。
その他、目に影響を与え、日常生活に支障をきたすことも考えられます。
今回は、虫歯の放置によって発生する目への影響について解説しましょう。

めまい

虫歯をそのままにしていると、“めまい”が発生する可能性があります。

虫歯菌に侵食された歯は、本来よりも面積が小さくなり、こちらは“嚙み合わせ悪化”の原因となります。
そして、嚙み合わせが悪いと、常に歪んだ関節でものを噛むことになるため、側頭骨にも歪みが伝達され、めまいや耳鳴りにつながるおそれがあります。

ちなみに、こちらの症状が出ているにも関わらず放置し続けると、最悪の場合、難聴になる可能性もあるため注意しましょう。

目周辺の痛み

虫歯を放置することで、目周辺に痛みが出る場合もあります。

虫歯が原因の病気として代表的なものに、“副鼻腔炎”が挙げられます。
こちらは耳鼻科系の疾患であり、虫歯菌が歯根を経由して、根先から位置的に近い副鼻腔に侵入することで発症する場合があります。

副鼻腔炎になると、頭痛や副鼻腔の内圧が高まり、違和感が強くなるだけでなく、目周辺の異常な痛みを引き起こすこともあるため、決して放置してはいけません。

ちなみに、首の付け根が重かったり、頻繁に頭痛が起こっていたりする場合は、副鼻腔炎になっている可能性が高いため、早急に歯科クリニックなどに相談しましょう。

副鼻腔炎のその他の症状

副鼻腔炎を発症すると、目の痛みだけでなく以下のような症状も出ます。

・鼻水
・後鼻漏
・鼻づまり
・嗅覚障害

副鼻腔炎による鼻水は、急性の場合青鼻のような膿の混じったものです。
こちらが慢性期になると、白い粘着性のあるものに変わります。

また後鼻漏とは、鼻から喉の奥に流れている鼻水のことをいいます。
副鼻腔炎になると、こちらが咽頭炎や気管支炎の原因になることがあります。

目が疲れる、かすむ

虫歯の放置は、目が疲れたり、かすんだりすることにもつながります。

目の代表的な疾患の1つに、“眼精疲労”というものがあります。
一見、虫歯と眼精疲労には何ら関連性の無いように思えますが、これは眼精疲労が歯痛に直結するというより、目の疲れによる肩こりや首の痛みが、歯痛を引き起こすというケースです。
目の異常は、肩・首の凝りや吐き気だけでなく、歯を含め、全身に悪影響を及ぼす疾患ですから注意しましょう。

眼精疲労における具体的な目の症状としては、目が疲れる、ぼやける、かすむといった症状の他、まぶしさを感じやすくなったり、涙が出やすくなったりといったものが挙げられますが、こちらは虫歯が原因で発症する可能性もゼロではありません。
ちなみに、眼精疲労は虫歯だけでなく、歯周病が原因で発症することもあります。

目の疲れによる歯痛は気が付きにくいものですから、早めに原因をはっきりためにも、定期的に歯科検診を受けることをお勧めします。

虫歯の放置が引き起こすその他の症状

虫歯の放置は目だけでなく、身体のさまざまな部分に影響を及ぼします。
具体的には以下のような症状です。

・耳鳴り
・腰痛
・食欲不振
・倦怠感
・息苦しさ

耳鳴り

虫歯を放置すると、噛み合わせが悪化することがあります。
めまいの項目で少し触れましたが、こちらは耳鳴りを引き起こす原因になります。

噛み合わせの悪い方の多くは顎が後方にずれています。
そのため耳管が下顎頭と呼ばれる下顎の一部によって圧迫され、耳鳴りを引き起します。

こちらはめまいも併発する可能性があるため、日常生活に支障をきたします。

腰痛

虫歯を放置すると、腰痛を引き起こすこともあります。
こちらは歯を失うほど虫歯が悪化した方に起こりやすい症状です。

虫歯で歯を失い隣の歯がずれ込みと、噛み合わせに影響が出ます。
これによって全身のバランスが崩れ、腰痛を発症することがあります。

ちなみに、歯周病でも同様の症状が見られる可能性があります。

食欲不振

虫歯を放置すると、咀嚼時に痛んだり飲み物がしみたりといったことがあります。
このことから、歯ごたえのないものばかり食べる方もいます。
また噛む回数を減らし痛みを避ける方もいますが、こちらはとても危険です。

このような状況が続くと、食事への意識が薄れて食欲不振に陥ります。
その上、咀嚼不足による消化不良を引き起こす可能性もあります。

倦怠感

虫歯を放置すると、全身の倦怠感につながるおそれもあります。

虫歯を治療せずに放置していると、いずれは神経が死んでしまいます。
またこれによって痛みは感じなくなりますが、根が膿んでしまい炎症が起こります。

こちらは慢性炎症という症状を感じないものであるため、放置するとさらに進行します。
具体的には顎骨炎と呼ばれる、顎の骨にまで炎症が広がる状態になります。

このような段階にまで進行すると、倦怠感や発熱も見られるようになります。

息苦しさ

虫歯の放置により、普段の生活で息苦しさを感じることもあります。

歯の神経は心臓の近くに位置しています。
そのため、虫歯菌が原因で心臓に関連する病気を発症することも考えられます。

例えば、筋梗塞や狭心症などを患うことがあります。
これらの病気は初期症状として息苦しさ、胸の痛さなどを引き起こします。

この記事のおさらい

今回の記事のポイントは以下になります。

・虫歯を放置すると、嚙み合わせが悪化してめまいや耳鳴りにつながるおそれがある

・虫歯が原因で発症する副鼻腔炎は、目周辺の異常な痛みを引き起こすことがある

・虫歯の放置によって眼精疲労になると、目が疲れたり、かすんだりする

・歯周病が原因で眼精疲労を発症することもある

以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!

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