皆さんも遠方を訪れる際は、飛行機に乗ることがあるでしょう。
そこで治療していない、もしくは、現在治療中の歯がある方は、搭乗中に痛みが生じる可能性があるため、できる限り利用しないことをおすすめしています。
しかし、なぜ飛行機に乗ると、虫歯が痛むのでしょうか?
気圧が変化するから
飛行機に乗ると虫歯が痛む理由としては、まず“気圧の変化”が挙げられます。
水平飛行中の高度における飛行機の機内気圧は約0.8気圧で、こちらは標高約2,000mの環境とほぼ変わりません。
気圧が変化すると、体内のガスは膨張し、排出もされないため、患部や内蔵を圧迫して痛みにつながることがあります。
こちらは、もちろん歯でも起こり得ることであり、“歯髄腔”という歯の空洞の中に含まれる空気が膨張すると、虫歯の痛みが発生します。
その他、気圧の変化により、虫歯を治療している歯から薬が漏れ出し、ズキズキとしみるような痛みが出る可能性もゼロではありません。
精神的な不安があるから
飛行機に乗ると虫歯が痛む理由には、“精神的な不安”も挙げられます。
普段あまり飛行機を利用しない方は、「ちゃんと離陸できるのか?」「目的地まで辿り着けるのか?」という不安を少なからず抱えていることでしょう。
このような不安がストレスとなり、痛みにつながることもなくはありません。
そして、以前飛行機に搭乗した際、虫歯の痛みが発生したという方は、「また痛みが出るのでは?」という別の不安に駆られるでしょう。
こちらの不安も、実際歯がズキズキ痛む原因となり得ます。
治療中は特に飛行機の利用を避けよう
飛行機の搭乗中に起こる虫歯の痛みは、避けようと思ってもなかなか避けられません。
よって、少しでも痛みを自覚している場合は、利用しないようにしましょう。
特に、歯の神経を治療している方は、歯の根っこ部分に空気が多く、膨張して痛みを感じやすくなります。
もし、仕事の関係などでどうしても乗らなければいけないのであれば、事前に“サンダラック”などの処理だけでも施しておきましょう。
こちらは、木の樹脂を溶剤に溶かしたものであり、中で圧が高まらないよう、処置する際に使用する溶液です。
飛行機以外で気圧の変化が起こる場合も注意
飛行機に乗ったときに虫歯が痛むのは、主に気圧の変化が原因だという風に解説しました。
このような仕組みでの虫歯の痛みは、飛行機に乗ったとき以外にも起こることがあります。
例えば、登山で高い山に登るときも同様に気圧が下がり、詰め物の下の空隙などが膨張して痛むことがあります。
台風や低気圧など、また天気が崩れる際の気圧変化でも、敏感な方は痛みを感じることが考えられます。
つまり、悪天候時に飛行機に乗るケースなどは、より痛みやすいということです。
さらにスキューバダイビングでも、同じような痛みが生じる可能性があります。
スキューバダイビングで浮上する際、周囲の圧力が下がることで、歯の隙間の空気が膨張して激痛が走ることがあります。
特に注意が必要な歯の状態
飛行機に搭乗する場合、処置していない虫歯があると非常に危険です。
このような虫歯は、穴の中に空気が溜まりやすく、特に痛みが出やすいという特徴があります。
また虫歯治療中であっても、仮詰めをしている場合は痛みが出る可能性が高いです。
仮詰めは正式な詰め物よりも簡易的なつくりであるため、空気が内部に入りやすく、気圧差によって膨張しやすいです。
また過去に治療した詰め物や被せ物が劣化し、隙間ができている場合や、歯の根の先に膿が溜まっている場合なども、飛行機に乗るのは危険です。
飛行機で虫歯が痛くなった場合の対処法
飛行機で虫歯が痛くなった場合は、まず市販の鎮痛剤を飲むことをおすすめします。
ロキソニンをはじめとする解熱鎮痛剤は、歯痛にも有効です。
もし自宅から持っていけないのであれば、飛行機に乗る前にドラッグストアやコンビニで購入してください。
また濡れタオルや冷却シート、冷たいペットボトルなどを頬の外側から当てることでも、虫歯の痛みはある程度緩和されます。
こちらは血流を抑えることで、痛みが和らぐという仕組みです。
ただし氷を口に直接含むなど、冷やしすぎは逆効果になることがあります。
その他、痛みに効くツボを押す方法も有効です。
手の親指と人差し指の付け根のV字部分にある合谷というツボを強く押すと、虫歯の痛みが弱くなることがあります。
さらに、飛行機を降りた後もまだ痛むようであれば、うがいや歯ブラシ、デンタルフロスによるブラッシングなどで優しく患部をケアしましょう。
虫歯の穴に詰まった食べカスが神経を圧迫している場合、ブラッシングをすれば多少は痛みが軽減します。
ちなみに、痛みがひどいからといって患部を触ってしまうと、細菌が侵入して炎症が悪化する可能性があります。
飲酒や入浴、激しい運動や喫煙などの行動も、痛みが激増するおそれがあるため、控えなければいけません。
この記事のおさらい
今回の記事のポイントは以下になります。
・飛行機に乗ると気圧が変化し、歯の空気が膨張して、虫歯の痛みが発生することがある
・気圧の変化により、治療中の歯から薬が漏れ出して痛むこともある
・飛行機に対する精神的な不安が歯の痛みにつながることもある
・虫歯の治療中、どうしても飛行機に乗らなければいけない場合は、サンダラックなどの対策を取る
以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!

患者様のことを最優先に考えた、オーダーメイドの治療プログラムで対応させて頂きます。