虫歯になりにくい甘味料の特徴について解説します

「砂糖を多く摂取すると虫歯になる」というイメージから、なかなか甘いものを食べられない方も多いでしょう。
こちらはもちろん事実なのですが、世の中には砂糖ではなく、代用品となる“甘味料”が含まれている食品も数多くあります。
今回は、虫歯になりにくいとされている代表的な甘味料の特徴を解説しましょう。

キシリトール

虫歯になりにくい甘味料の代表格といえば、やはり“キシリトール”が挙げられます。
こちらは、ソルビトールやマルチトールなどと同じ“糖アルコール”という甘味炭水化物の仲間で、自然界では多くの果物、野菜に含まれています。

キシリトールは、摂取しても虫歯の原因になることがほぼありません。
なぜなら、糖アルコールからは、口内で歯を溶かすほどの酸が生成されないからです。

そして、キシリトールは甘みが強いため、唾液も出やすくなり、こちらには口内を綺麗にしてくれる役割があります。

アスパルテーム

虫歯になりにくい甘味料には、“アスパルテーム”も挙げられます。
名前くらいは聞いたことがある方もいるでしょう。

こちらは、安全で低カロリー化にも有効な高甘味度甘味料であり、具体的な甘さは一般的な砂糖のおよそ200倍とも言われています。

生体内に存在するアミノ酸の一種、アスパラギン酸とフェニルアラニンから構成されていて、一般的な砂糖とはそもそもの作りが異なるため、こちらを摂取してもほぼ虫歯にはつながりません。
虫歯予防とダイエットを同時に行いたい方には、ピッタリの甘味料と言えます。

オリゴ糖

“オリゴ糖”も、虫歯になりにくい甘味料の1つです。

こちらは、糖質のうち最小単位である“単糖”が2~10個程度結びついたもので、“少糖”とも呼ばれています。
代表的なものに“パラチノース”があり、砂糖と同じブドウ糖、果糖からできているものの、構造が異なるため虫歯の原因にはなりません。

その他、虫歯になりにくいオリゴ糖には、砂糖を原料に酵素を作用させて作られる“フラクトオリゴ糖”、乳糖にβ-ガラクトシダーゼを作用させた“ガラクトオリゴ糖”などが挙げられ、こちらは虫歯になりにくいことだけでなく、大腸内のビフィズス菌を増殖させる働きも持っています。

ステビア

虫歯になりにくい甘味料としては、ステビアも挙げられます。

ステビアは、パラグアイとブラジルの国境地帯に自生する多年生キク科植物で、ステビア属には154以上の種類があると言われています。

私たちが日頃目にするステビアは、ステビア抽出物という甘味料を指していて、154以上の種類のうち甘味源を有するのは1種のみです。
ステビアの甘みは葉部に集中していて、その歯を噛むだけで甘さが口中に広がり、植物由来の穏やかな甘みを感じられます。

また、ステビアの糖質は実質的にゼロであり、糖質を控えることで血糖値を上げるリスクが低下します。
さらに、虫歯になる成分も含まれていません。

ちなみに、ステビアには砂糖の200倍以上の甘さがあり、ごく少量のカロリーで甘味付けが可能です。
そのため、ステビアを使用している食品を選ぶことで、比較的カロリーを抑えられます。

サッカリン

サッカリンも、虫歯になりにくい甘味料の一つです。

サッカリンは世界で最初の人工甘味料で、ドイツの科学者が偶然発見したものです。
20世紀になるとアメリカに伝わり、第一次世界大戦、第二次世界大戦で砂糖が不足すると急激に普及しました。
砂糖の数百倍の甘さと、しびれるような刺激の後味を持っているのが特徴です。

減量用の甘味料として注目され、ダイエットコーラやガム、一部の水産練り製品などの飲食物に使用されています。

しかし、サッカリンは発がん性が危惧されていた時期がありました。
そのため、日本では諸外国に比べ、あまり多くは使用されていません。

甘味料の注意点について

虫歯になりにくいという意味では甘味料は優れていますが、ついつい食べすぎてしまうというデメリットがあります。
こちらは、食後に血糖上昇が起こらないことが理由です。

血糖上昇は満腹を知らせてくれるセンサーです。
通常の砂糖を使用した飲食物であれば血糖値が上がるのに対し、甘味料の場合は上がりにくいため、食事量が増えて肥満につながるおそれがあります。

また、甘味料入りの飲み物についてはカロリーゼロのイメージが強いことから、カロリーの高い食べ物を組み合わせて食べる傾向にあります。

虫歯になりやすい甘味料

先ほどは虫歯になりにくい甘味料を紹介しましたが、実は甘味料の中には虫歯になりやすいものもあります。
具体的には、以下の甘味料です。

・ブドウ糖(グルコース)
・麦芽糖(マルトース)
・果糖(フルクトース)
・異性化糖
・ハチミツ(純度100%のものを除く)

これらが含まれる食品は、基本的に虫歯の発症リスクが高いため、注意してください。

また、成分表を見るときは糖質の欄も確認しましょう。
“糖質0g”と記載されているものは、虫歯のエサとなる糖質を含んでいないことを意味しています。

この記事のおさらい

今回の記事のポイントは以下になります。

・キシリトールは口内で歯を溶かすほどの酸が生成されないため、虫歯につながりにくい

・アスパルテームは一般的な砂糖とは作りが異なるため、虫歯になりにくい

・アスパルテームは虫歯予防とダイエットを同時にしたい方におすすめの甘味料

・オリゴ糖は砂糖と同じブドウ糖、果糖からできているものの、虫歯菌が好まない構造をしている

以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!

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