運動をするのが好きな人は虫歯になりやすいって本当?

普段から積極的に運動をしていて、身体を動かすのが好きという方もいるでしょう。
ここ最近は、新型コロナウイルスの影響で自宅にいる時間が長くなり、より運動への意識が高まっているかと思います。

しかし実は、運動が好きな方は、虫歯になりやすいと言われています。
今回はその理由について解説しましょう。

口呼吸が増えるから

朝早く起きてジョギングをしたり、休みの日を利用して身体を動かしたりする方もいるかと思いますが、このような運動は口呼吸の増加につながります。

口呼吸が増えると、口内が乾燥して唾液が分泌されにくくなり、再石灰化作用や自浄作用、抗菌作用や細菌への干渉作用など、あらゆる機能を減らしてしまいます。
これにより、歯の周辺に菌が残存しやすくなると、虫歯のリスクは一気に高まるため、注意しなければいけません。

ちなみに、激しい運動をすると汗をかきますが、このように別の形で水分が抜けることでも唾液の量は減り、虫歯につながりやすくなってしまいます。

スポーツドリンクをよく摂取するから

運動が好きな方の中には、終わった後にスポーツドリンクを飲むという方も多いですが、これも虫歯になりやすい理由の1つです。

スポーツドリンクの酸性度はpH約3.5であり、これは歯のエナメル質を溶かしてしまう数値を大きく上回っています。
そして、これが運動中の口内にとどまり続けることで、虫歯を進行させてしまう可能性も否定できません。

よって、運動をする際は、スポーツドリンクだけでなく水もあわせて摂取し、口の中の酸を洗い流すことも考えましょう。

糖分を摂りがちだから

運動が好きな方が虫歯になりやすい理由としては、“糖分を摂りがちだから”ということも挙げられます。

皆さんも、身体が疲れたときには甘いものが欲しくなるでしょう。
これは、運動で血液中の糖質が減少することによって生まれる欲求であり、決して不自然なことではありません。

しかし、ご存知の通り、糖分を過剰に摂取することは虫歯の大きな原因となります。
虫歯菌の大好物は歯に残った糖分であり、これをエサとして酸を出し、歯を溶かしていくのが虫歯の仕組みです。

この記事のおさらい

今回記事のポイントは以下になります。

・運動をすると口呼吸が増え、唾液が減ることによって虫歯のリスクが高まる

・汗として身体の水分を放出しすぎると、必然的に唾液の分泌量は減ってしまう

・スポーツドリンクは歯を溶かす原因になるため、水とあわせて摂取すべき

・運動後の糖分を頻繁に摂取すると、虫歯菌が好きな口内環境になってしまう

以上のポイントはしっかりと押さえておきましょう!